風邪もインフルエンザも「ニンニク」で予防の昔ながらの知恵
「病気にかかる前に」ニンニクでできる最強の予防法
風邪やインフルエンザ、果ては「がん予防」にも最強と言われる「ニンニク」。
健康の知恵袋でも何度か紹介していますが、ニンニクの免疫力に関する効能は他に随をみません。
ですが、調理法一つでせっかく食べたニンニクの効果も薄れたりすることも……。
今回は、「免疫力向上」に注目して、ニンニクの一番よい食べ方を紹介します。
SARSも撃退!? ニンニクのスーパーパワー
2015年、世界的にSARSという病気が流行った時期がありましたが、その時、韓国では起源が中国南部と大陸続きにも関わらず、大爆発を免れることが出来ました。
その理由が、一説によると「ニンニク」をよく食べているからではないのか、という話があったのですが、確かに韓国料理は焼き肉にキムチ、わかめスープ等、ほとんどの料理にニンニクが使われていますね。
ニンニクには「アリシン」という成分があるのですが、そのアリシンは空気中に逃げる前に油と合わせると「トリスルフェイド」「アホエン」という成分に変わり、これらが「免疫力向上」「がん予防」「血栓予防」「高血圧予防」などに効果があると言われているのです。
さらに、アリシンは殺菌効果もあるため、風邪はもとより、インフルエンザ予防にも優れているのです。
【昔の豆知識】
今では犬や猫にタマネギやニンニクをあげることは禁忌とされていますが、一昔前はニンニクを少量食べさせそれを虫下しとしていました。
今のように寄生虫にだけ効く動物用の虫下しがなかった時代の知恵ですが、それだけ、ニンニクには凄い力があるということですね。
もちろん、ニンニクやタマネギに含まれるアリシンは動物にとっては毒なので、量を間違えると死んでしまいます。
ちゃん動物病院へ行くか、ペットショップで虫下しを飲ませましょう。
ニンニクのパワーを最大限に活かす食べ方は「すりおろし」+「油」!!
ニンニクの免疫力向上のパワーの源は「アリシン」という成分。
このアリシン、外的に食べられまいとするニンニクの自衛成分で、臭いの元でもあります。
アリシンは細胞に含まれているため、みじん切りやすりおろしで、刻めば刻むほどアリシンが活性化して効果が上がっていくのです。
ただし……アリシンは臭いが放散すると同時に空気中に逃げて行ってしまうため、ニンニクをすり下ろして10分もすると、その効果が激減してしまいます。
ですが、ニンニクのすりおろしを10分以内にパクリ……と食べるのは、臭い的にも味的にも、色々と無理があるところ。
そこで役に立つのが「油」。
ニンニクのすりおろしを油でゆっくりと加熱していくと、アリシンが「アホエン」に変化していくのですが、このアホエン、免疫力向上の他に、「血栓予防」「抗菌作用」「抗ウイルス作用」「抗がん作用」「コレステロール値の低下作用」と、ありすぎるぐらい、いい作用ばかりがあるんです。
ですので、ニンニクをすり下ろしたら、まず油に入れてアリシンを閉じ込めて、そして低温でゆっくりと加熱していくと、ニンニクのパワーを一番効率的に摂取することが出来ます。
よく、イタリア料理を作るさいに、シェフが火の付いていないフライパンに、オリーブオイルとニンニクを入れて、ゆっくりと加熱して香りを移していく作業をしていますが、あれはとても理にかなったことで、昔の人はそんなことも考えて調理していたんですね。
寒くなる前に食べたい「ニンニク」レシピ
それでは、インフルエンザや風邪が流行る前に食べて、予防していきたいニンニクのおすすめレシピを紹介します。
【ニンニクオイル】
ニンニクをすり下ろして、オリーブオイルにつけ込むだけの簡単レシピ。
もちろん、これだけでは食べてもあまり美味しくないのですが、パスタやお肉を炒める際に、このニンニクオイルをフライパンに入れ、火をかけてから調理を始めると、香りも良く、風邪やインフルエンザ予防にもなって一石二鳥です。
アレンジとして、「鷹の爪」「粗挽き胡椒」「岩塩」なんかを入れて、オイルそのものに味をつけておくと、調味料としても使えるのでおすすめです。
ただし、アリシンの効能の関係や、生ものである関係上、2~3日以内に使い切るようにしましょう。
効果があるニンニクですが、食べ過ぎには注意
ニンニクには風邪やインフルエンザの予防にとても優れた効果があるのですが、その分刺激は強め。
胃腸の弱い人は生で食べると胃痛や胸焼け、酷い時は吐き下しをしてしまうこともあります。
出来るだけ火を通した物を、それも大人は2~3かけ以内。子どもは1かけ以内にしておきましょう。
量を食べるのではなく、コンスタントに少量を食べ続けることで、免疫力を常に高い状態にして、薬知らずの身体になっていきましょう!!