ショウガで30倍冬を温かく過ごす昔ながらの知恵
ショウガは干せば30倍も温まる!? ショウガの賢い利用法
ショウガは実は成分が7変化……とまではいかないものの、かなり変化する食べ物。
「ショウガを食べると身体が温まる」ということは周知のことかもしれませんが、それも食べ方一つで逆に冷えてしまうこともあるのです。
ショウガは「干す」「加熱」が大切な食べ物。
賢く食べて冬を温かく乗り越えましょう!!
変化するショウガの成分
ショウガには「ジンゲロール」という成分が含まれているのですが、これは殺菌作用のほかに、血流を良くする作用があって、それが元で食べると身体が温まるのですが……。
このジンゲロール。血流を良くして一時的に体温を上げるだけなので、汗が出てしまい、逆に身体が冷えてしまうことが多いのです。
よく、外でチゲ鍋などを食べて汗をかいて、いざ外に出てみると身体が震える程寒かったりしませんか?
そういった減少を起こしてしまう原因の一つでもあるのです。
ショウガは「干して」中から温まろう
一時的に血流を上げるジンゲロールは、熱を加えると「ショウガオール」という成分に変身します。
このショウガオールは血行促進や免疫力アップの効果がある他、体内の糖質や脂肪を燃焼させる効果があるのです。
冷え症が改善されるどころか、ダイエットにまで効果があるため、ショウガを食べるときは絶対「干したショウガ」もしくは「加熱したショウガ」がおすすめ。
ただし、ショウガオールは100度以上の熱を加えると、成分が壊れてしまうため、「熱しすぎ」には注意しましょう。
熱しすぎに注意なショウガは「低温乾燥」がベスト!!
ショウガオールを増殖させ、かつ、その効果を最大限に引き出すには「低温乾燥」がおすすめ。
一番ベストな乾燥ショウガの作り方は、2~3ミリ輪切りにしたショウガを90~100度ギリギリの温度のオーブンで1時間ほど熱し、天日干しなら1日ほど外で干して、室内干しの場合は、1週間程風通しの良い乾燥した場所に干しておきましょう。
もちろん、カビや腐敗には気をつけてください。
こうしてできた、ドライショウガはショウガオールが生の状態に比べて30倍!!
脂肪燃焼効果も高まり、また、身体の中から温めるので、冷えることもなく寒い冬を乗り切るおすすめの食材になります。
実は、おろし生姜はイマイチな調理法
生の生姜の中にあるジンゲロールは殺菌成分があるため、江戸時代より昔からお寿司や生ものの薬味として添えられてきました。
ですが、ジンゲロールは空気に触れるとすぐに酸化してしまうという残念な性質があるのです。
すりおろし生姜を3分放置しただけでも、なんと50%もジンゲロールが減少してしまったという研究結果もあります。
すりおろし生姜を使う場合は、手早く食べてしまいましょう。
もし、難しいときはいっそ千切り等で出した方が良いかもしれませんね。
おすすめ「乾燥ショウガの美味しい食べ方」
低温でじっくり乾燥させたドライショウガは、ジンジャエールなどにも使われたりすることからわかるとおり、そのぴりっとした味わいが、しょっぱい物にも、甘い物にもとても良く合います。
そんなスパイスの利いたドライショウガの美味しい食べ方を紹介します。
【コーラに入れて】
コーラと生姜の相性は抜群!!
冷たいコーラに、レモンとドライショウガを1つ入れるだけで、風味も倍増してとても美味しい飲み物に。
また、ホットコーラにレモンとドライショウガを入れた物は、諸外国では風邪の時の飲み物として愛飲されるほど、ビタミンCと糖分、水分、そして身体を温める効果が期待できる最強の飲み物なのです。
【ホットケーキミックスに入れて】
甘いホットケーキにドライショウガを入れることで、スパイスの利いた大人の味に早変わり。
卵や牛乳と混ぜる際に、すり下ろしたドライショウガを小さじ1杯入れるだけで、驚きの味に変わります。
また、牛乳などを入れず、クッキーとして作る場合でもドライショウガを入れれば、簡単にジンジャークッキーが作れるので、クリスマスなどのイベント時には、予め乾燥ショウガを作っておくことをおすすめします。
【ドライショウガのハチミツ漬け】
ドライショウガを瓶に入れ、ハチミツにつけ込むだけ!
必要なときに取りだして、紅茶に入れたり、炭酸で割ると身体も温まるし、とても美味しい飲み物になります。
まだまだ使える乾燥ショウガ
他にも、カレーに隠し味的にさっと入れてもスパイスが利きますし、煮物に1つ入れるだけでも風味が変わります。
また、サラダのドレッシングに混ぜても美味しく、ダイエット効果も上がり、お味噌汁に入れても身体が温まる豪華な汁物に早変わりします。
どんな食べ物にも合う乾燥ショウガは、常に用意しておくことをおすすめします!!