青魚のDHAを余すことなく食べられる昔ながらの知恵
脳のためにも摂りたいDHAを余すことなく食べる方法
「魚を食べると頭が良くなる」
そんなジンクスめいたことが昔から言われていましたが、実は……本当なのです。
青魚に含まれるDHAとEPAはコレステロールの低下や、中性脂肪の低下、さらには学習能力・記憶力の向上、そして育毛作用などもあり、人体にとってなくてはならない栄養素。
http://www.taiyoudo.com/contents/3371/it-works-from-inside-while-thinning-hair
DHAが不足すると、注意欠陥多動性障害(ADHD)やアルツハイマー病、鬱病などになりやすいという説もあり、現代社会にこそ必要な栄養素であるということがおわかりいただけるでしょう。
そんなDHAですが、サプリメントに頼らずとも青魚を食べることで十分摂取することができるのですが、その食べ方によっては、なんと50%もDHA・EPA量が減ってしまうのです!!
青魚のDHAに期待できる効果
- コレステロール・中性脂肪・高血圧の上昇抑制
- 血液サラサラ効果
- 学習能力・記憶力の向上
- 乳幼児の脳や神経の発達促進
- 抑鬱作用
- アルツハイマー・認知症の予防・改善
- ストレス緩和
- 運動能力の向上
- 視力低下の抑制
- 抗炎症作用・抗アレルギー作用
- アトピー改善
EPAとDHAの違い
血液サラサラ効果が高いのはEPAと言われています。
神経系・脳の活性化に役立つのはDHAだけなのですが、脳の入り口には血液脳関門というものがあり、脳に必要な成分をより分けているのですが、この関門を抜けられる数少ない成分の一つがDHAなのです。
特に、DHAは記憶力や学習能力を司る海馬に集められるので、脳の活動に作用すると言われています。
サプリメントは過剰摂取が怖い!?
DHAやEPAをサプリメントで摂る場合、過剰摂取が心配です。
過剰摂取した場合は、下痢や吐き気、そして血液さらさら効果が過剰に働き、出血いた際に血が止まりにくくなるという弊害が起こる恐れがあったり、血圧が下がりすぎるという問題が起こることもあります。
そういった余計な副作用を回避するためにも、自然に食事で栄養分を取れるよう、青魚を食べると良いでしょう。
サプリメントに安易に頼るのも考え物
青魚は加熱すると損!?
脳に優れた効果を発揮するDHAですが、それを手軽に食べられる青魚は日本人にとってとてもなじみ深いものですね。
ですが、青魚は焼き魚だと2割、揚げ物にしてしまうと5割も流れ出てしまい、DHA量が最大半分も減ってしまうのです。
これは、DHAが火に弱いというわけではなく、魚の脂と一緒に流れ出てしまうからなのです。
冷たい水の中でも凍らずに泳ぎ続ける魚の脂は、沸点が非常に低く、熱い場所ではサラサラになってしまいます。
なので、熱と共に流れ出し、油に含まれるDHA量が減ってしまうのです。
ですので、青魚を食べるときは『刺身』が一番!!
新鮮なアジやブリならぜひ、お刺身で。
煮魚にする場合は、薄味にしてDHAが溶け込んだ汁ごと食べるのもあり。
また、手軽に食べるなら『缶詰』でも大丈夫。
その際はもちろん、缶詰の汁も捨てずに食べるようにしましょう。
汁にも豊富な栄養素が含まれています
簡単に豊富なDHA・EPAが食べられる青魚レシピの紹介
■鰯のなめろう■
アジで有名な「なめろう」ですが、鰯で食べてもとても美味しいです。
★材料★
- 鰯(小~中)
- ショウガ
- 小ネギ
- 味噌
★作り方★
①鰯を洗い、手で頭を取り内臓を取ります。
②骨も取った鰯を、スプーンで擦り身を取ります。
③取った身を包丁で叩いて、細かくします。
③すり下ろしたショウガ、小口切りにしたネギ、味噌を混ぜて完成。
お酒のおつまみも、ご飯のお供にも優れた一品。
生臭いのが気になる場合は、味噌ではなくてお醤油で味付けするのもおすすめです。
■イワシの缶詰の親子丼■
親子丼……とは言いにくいのですが、丼飯に合う、イワシの缶詰の卵とじ。
★材料★
- イワシの缶詰
- タマネギ
- 卵
- ご飯
★作り方★
①タマネギを薄くスライス。
②イワシの缶詰(汁ごと)とタマネギを鍋に入れ、、少量の水を足します。
③タマネギが透明になるくらいに火が通ったら、溶き卵を上から落として、一煮立ち。
④親子丼のように卵が固まったら完成。ご飯の上に乗せて食べましょう。
鶏肉を使った親子丼と違い、鰯の硬さが気になる場合もありますが、その場合は、煮ているときにほぐすと、そぼろのようになり、とても食べやすくなります。
鰯は青魚の中でも、缶詰でも買いやすく、釣りでも子どもが釣れるほど簡単に釣れるので、入手しやすくおすすめです。
昔の人はこうしてお刺身や、煮物の汁まで食べることによって豊富なDHA・EPAを摂取していました。
海に囲まれ、日常的に青魚を食べてきた日本人が世界的に優れた頭脳を持っていたのも、食生活からきていたのかもしれませんね。