ナスを栄養豊に食べる昔ながらの知恵
ナスは栄養がない?いえいえ、食べ方一つなんです
ナスはキュウリに引き続いて栄養がない……そんなイメージはありませんか?
実はそれは間違い。
ナスにはポリフェノールたっぷりの「ナスニン」やカリウム・ミネラルが含まれていて、がん抑制効果はなんとブロッコリー以上もあるとのこと。
そんなナスは食べ方一つで栄養がなくなってしまうので、昔ながらの正しい食べ方をお伝えします。
ナスの栄養は皮にある?
スポンジのような中身のナスですが、あの紫色の「皮」にはナス独自のポリフェノール「ナスニン」が含まれています。
ナスニンはポリフェノールの一種で、がん抑制効果が高く、他にも高血圧や動脈硬化を防いでくれる、高い抗酸化作用もあるんです。
昔の人がナスを漬け物にする際に、鉄クギやミョウバンを入れて、ナスの紫色の皮の色落ちを防いでいましたが、それにはナスニンの減少も防ぐ優れた効果もあったんですね。
ナスニンを効果的に食べる方法
ナスニンは水溶性です。
茹でたり浅漬けにしたり、さらには水で洗っただけでもその成分は抜け出てしまいます。
特に、皮にその栄養があるので、ナスの皮は剥いてしまったら栄養の大損。
そんなナスのおすすめ調理法は「油で炒める」。
油でコーティングされることによって、ナスニンの流出を防ぐことができるのです
もちろん、ナスのスポンジのような中身が油をしっかり吸ってくれるので、内側からの流出も止まります。
これが「ナスと油は相性が良い」と言われる由縁なのですが、油との馴染みが良い分、カロリーは高くなりがち。
ダイエット中だったり、油が苦手な場合は、まずナスに油を軽く絡め、電子レンジで加熱をする、若しくはグリルで焼くなどをするとカロリーオフに役立ちます。
因みに、エゴマ油やココナッツオイル、オリーブオイルなどを使用することによって、デトックス効果や栄養効果も高くなります。
また、ナスには「アク」があります。
これは歯に付くと、えぐみを感じる元になるのですが、アクを抜いてしまうとナスニンはもちろん、カリウム・ミネラルなど大切な栄養素まで抜けてしまいますので、もったいないことです。
ナスのアクはアクのある他の野菜に比べてとても軽いものですので、気にせずそのまま食べるか、どうしても気になる場合は、軽く塩をまぶし、それから油を絡めて調理しましょう。
ナスのへたはギリギリまで食べられる部分
なすのへたを落とすとき、ヒラヒラの付いた部分から下を切ってしまっていませんか?
実はそれは、ちょっと損。
ナスはヒラヒラしているへたの上の部分を切りましょう。
そうすると、ぽろっとヒラヒラの部分がおちて、余すことなくナスを食べることが出来ます。
オマケのナスの利用法
ナスのヘタには痛みを和らげる成分「アルカロイド」が含まれています。
そして、そんなナスのへたを黒焼きにすると、スポンジ状の身も相まって、炭のような状態になるのですが、それが汚れを吸着したり、消毒したりする成分として役立つようになるのです。
その効果を利用して、江戸時代の人達は、ナスのへたを黒く焼いたものと塩を混ぜ、歯磨き粉にしていました。
今でも、歯槽膿漏や知覚過敏に有効とナスの黒焼き歯磨き粉を好んで使用する人もいますので、もし見つけたら使ってみてはどうでしょうか?
ナスの美味しくて栄養のある食べ方
ナスニンを逃さない、栄養があって、かつ美味しく手軽なレシピをご紹介します。
■ナスの簡単グリル焼■
★材料★
- ナス
- 油
- クレイジーソルト
- ニンジンやパプリカなど焼いて美味しい野菜があればそれも
★作り方★
- ナスのへたを切り、一口大の乱切りにする。
- 油を絡めて、クレイジーソルトをまぶしましょう。
- そのままグリルの上に乗せて、焼くだけ。
- もし、パプリカやニンジンなどがあれば、一緒に焼くと見た目にも鮮やかなグリルサラダができます。
また、クレイジーソルトがない場合は、油だけまぶして焼いて、焼き肉のタレをかけて食べても美味しいです。
■ナスの生姜醤油がけ■
★材料★
- ナス
- おろしショウガ
- 油
- 醤油
★作り方★
- ナスのへたを切り、縦に1㎝くらいの幅で切りましょう。
- 油をひいたフライパンで焼炒めて、お皿に盛ります。
- おろし生姜を溶かした醤油をかけて完成。
ご飯が何杯でもすすむ、最高のおかずができます。