切り方が大切!ニンジン・ピーマンの栄養を逃さない知恵
切り方一つで大きく変わる「栄養素」
普段、ニンジンやピーマンを切るときに、どのように切っていますか?
「料理に合わせて適当に」という答えが一番多いかと思いますが、実はちょっと勿体ない切り方をしているときもあるかもしれません。
もちろん、美味しく食べるのが一番の目的の時はいいのですが、しっかりと栄養を摂る目的で料理を食べるときは「切り方」に気をつけてみると、その栄養素の吸収率が大幅にアップすることもあります。
そんな切り方について、食材の代表ニンジン・ピーマンを例にお伝えします。
ピーマンは○切りで栄養を逃がさない
その苦みで子どもに嫌われがちなピーマン。
ですが、この苦みこそピーマンの栄養の元なのです。
ピーマンの苦みはポリフェノールにピラジンという栄養素が加わって、生じたもの。
ポリフェノールの栄養素は広く知られていますが、「ピラジン」とは血液サラサラ成分で、頭皮の血行をよくしてくれる効果があります。
また、このピラジンがなければ、ピーマンのあの香りも生まれません。
そんな栄養素を持つピーマンですが、栄養素が詰まっている細胞が縦に並んでいます。
そのため、横(輪切り)にしてしまうと、苦みは減る物の栄養素も外に出て行ってしまいます。
なので、ピーマンを切るときは「縦!!」。
ただし、確かに苦いため、子どもが嫌がることが多いです。
そんなときは、「軽く加熱してから切る」のがおすすめ。
ピーマンの栄養素であるポリフェノールやピラジンはもとより、皮の部分に豊富に含まれるビタミンCは、ピーマンの中に含まれているビタミンPのお陰で、ビタミンCのくせに熱に強いのです。
ですので、苦みを抑えたいときは、レンジで丸ごと軽く温めて、甘みを引き出してから縦切りにすると、栄養を損なうことなく、さらに美味しく食べることが出来ます。
また、どうしても苦手な場合は、チーズと一緒に調理すると、匂い消しの役目になって美味しく食べることが出来るでしょう。
おすすめピーマンの栄養レシピ「ピーマンピザ」
★材料★
- ピーマン
- 溶けるスライスチーズ
- 塩胡椒
★レシピ★
①ピーマンを縦半分に切り、種を取ったら、その上に溶けるスライスチーズを半分に切った物を乗せましょう。
②そのままオーブントースターに入れ、軽く焦げ目が付くまで焼いたら完成。
軽く塩胡椒を振りかけて召し上がってください。
ピーマンを縦半分にした、栄養丸ごとの簡単ピザ。
おつまみに最適ですし、チーズがピーマンの臭みを取ってくれるので、子ども受けも良いでしょう。
ニンジンは切り方一つで4倍も栄養が変わる!?
ニンジンは外側と中心部とで栄養素が2.5倍も異なる、ちょっと特殊な根野菜。
美肌や風邪予防におすすめのβカロテンやポリフェノールを含んでいるのですが、その栄養素のほとんどは、外(皮)側。
かつ、葉が伸びてくるとそこに栄養を送ってしまうため、へたをするとニンジンの中心部は栄養が「0」の食物繊維しかない状態に……。
ですので、ニンジンを買った際は、すぐに葉を切り落としましょう。
もちろん、ニンジンの葉っぱには根(赤い部分)の3倍のタンパク質や、5倍のカルシウムが含まれているので、炒め物やおひたしにして食べると良いでしょう。
そして、葉っぱを切り落としたニンジンは、皮を剥いてしまうと、βカロテンまで剥いて落としてしまうことになるので、できたらそのまま、「乱切り」か「輪切り」にして食べるのが一番。
因みに、皮ごと、乱切りで食べることによってカロテンは2.5倍。
ポリフェノールは4倍も多く食べることができます。
煮物の時は乱切りに。
甘く煮たり、お鍋に使うときは輪切りにして食べると一番栄養吸収率の高い食べ方になるでしょう。
おすすめニンジン栄養レシピ「丸ごとソテー」
★材料★
- ニンジン
- バター
- 塩胡椒
- ステーキソース
★レシピ★
①ニンジンのへたを切り落としたら、縦半分に切ってバターを溶かしたフライパンの上に乗せる。
②少量の水を入れて蒸し焼きにしたら、軽く塩胡椒を振って、焦げ目をつける。
③仕上げにステーキソースをかけて、全体に絡めたら完成。
時短のために、ニンジンを半分に切りましたが、小さめのニンジンや、時間がある場合は、1本丸ごとニンジンをソテーしてしまいましょう。
これ一つで人目を引く一品となりますし、ニンジンの栄養を丸ごと逃すことなく吸収することができるでしょう。