落ちにくい洗濯汚れを落とす昔ながらの知恵
洗濯前の一手間で諦めていた汚れがきれいになる裏技
子どもが転んでしまって、ズボンに血液の跡が残ってしまった。
洗濯していたけど白いシャツが黄ばんできてしまった。
よくあるこんな話ですが、意外と漂白剤や洗剤では取りにくい汚れで、せっかくのお気に入りの1枚を捨てることになることも。
また、子供服だったりした場合、肌のことを考えると、漂白剤や強い洗剤で洗うのもためらわれます。
そんなときに役立つお婆ちゃんの知恵。
身近な「あるもの」で、血液汚れや黄ばみなんかは綺麗になるんですよ!!
血液汚れは大根で落とそう
転んでケガをした場合、布地は丈夫でまだ使えそうなのに、血液汚れが落ちずに困るなんてことはありませんか?
子どもに限らず大人でも、ふとした拍子に指を切ってしまい、とっさに白いワイシャツで血を拭いてしまったりなんてことも。
衣服に付いてしまった赤い血の汚れは、時間と共に赤茶色に変色していき、普通に洗濯しただけでは落ちない汚れになってしまいます。
また、血液はタンパク質でできているため、ヘタに熱湯消毒をしてしまうと余計繊維にこびりついて、汚れが落ちないようになってしまいます。
そんな血液汚れには「大根」。
意外かもしれませんが、大根にはタンパク質を分解する酵素「ジアスターゼ」が豊富に含まれており、それが血液のタンパク質を分解してくれるのです。
そういえば、唐揚げや焼き魚に大根おろしが添えられていることが多いかと思いますが、それもこの大根のジアスターゼが鶏肉や魚のタンパク質を分解するのを手伝ってくれ、胃の消化吸収を手助けしてくれるからなんですね。
【やり方】
大根で血液の汚れを取る方法はこちら。
- 雑巾など汚れてもよいタオルや布の上に、衣服の血液が付いた部分を乗せます。
- 血液汚れの上から、適当な大きさに切った大根の切り口を当てて、トントンと叩き血液の汚れを下の布に移し込んでいきます。
- 薄くなってきたら、別の水で濡らして絞ったガーゼなどで、汚れ部分を叩いて拭き取る。
- 血液汚れが目立たなくなるまで、②・③を繰り返す。
もし、この方法でも上手くできない場合は、大根をすりおろし、汁だくの状態でガーゼに包み、その汁で汚れを取るようにしてみましょう。
より一層の効果が期待できます。
【注意】
大根のタンパク質分解酵素は、人間の手にも作用します。
素手で大根の汁を触り続けていると、手がヒリヒリしてくる可能性もありますので、ゴム手袋をしてやる等しましょう。
【注意2】
大根で血液汚れを落とす前、若しくは作業時にお湯を使ってしまうと、先に血液のタンパク質が固まってしまい、血液汚れが落ちなくなってしまいます。
衛生面が気になる場合でも先に大根で血液汚れを落としてから、熱湯消毒をするようにしましょう。
レモンでできる黄ばみ取り
夏におすすめなのが、肌に優しく風通しのよい木綿素材の服。
ですが、木綿の服は気がつかないうちに黄色くなり、シーズンが終わってしばらくしてまた着ようとした時に、エリや脇、袖を含め衣服全体が黄ばんでいることに気がつくケースもあります。
この、衣服が黄色くなる現象を「黄変」と言うのですが、これは、人間の皮脂が繊維に付着し、酸化してしまうことで黄ばんでしまうことが原因で起こります。
夏の方が汗と共に皮脂が出やすいので、黄ばんでしまうケースが多いのですが、もちろん冬でも服は黄ばんでしまいます。
そんな黄ばんだ服を白く戻す方法として、漂白剤を使うということが上げられますが、漂白剤は生地を傷めやすく、また、皮膚が弱い方だと、漂白剤使用後の服を着てかぶれてしまうこともあります。
そんなときには「レモン+熱湯」で黄ばみを取りましょう。
イギリスではよく使われている方法なのですが、皮脂はアルカリ性の汚れなので、レモンの酸性を使用して中和、熱湯で皮脂を流して、とどめに太陽の紫外線で天然の漂白をしてしまおうという考えなのです。
【やり方】
レモンで衣服の黄ばみをとる方法はこちら。
- レモン1つを絞り、その果汁を熱湯に入れる。
- レモン果汁入りの熱湯に黄ばんだ衣服を入れ、一晩放置。
- その後、普通に洗濯して太陽の下でしっかりと日に当てて乾かします。
もっと早く仕上げたい、もっとしっかりと漂白したい場合は、レモン汁を入れた熱湯で、衣服を10分ほど煮てみましょう。
早く、より綺麗に元の白さが戻ります。
【注意】
熱湯を使用したり、衣服を煮てしまう方法ですので、生地よっては激しく傷むケースがあります。
熱に弱いレーヨンやナイロン地は避けるようにしましょう。
また、木綿でも痛むこともありますので、大切な洋服の場合はクリーニングに出すようにしましょう。