風邪のケアも意外な食べ物でできる昔ながらの知恵
健康も食べ物次第!? 身近な食べ物でできる風邪のケア
風邪を引いたら風邪薬を飲むことが多いかと思いますが、風邪薬は風邪そのものを治すわけではなく、風邪の諸症状を緩和刺せるだけのもの。
風邪自体は、自分の免疫力が治していくものです。
だったら、風邪の諸症状を安全で身近な食べ物で緩和してみるのはどうでしょうか?
咳や痰には「アロエ」が効く
古くから「火傷の薬」や「整腸剤」として利用されてきた「アロエ」。
そんなアロエは咳や痰の緩和薬としても、代用できます。
アロエの固くて、トゲトゲした皮を剥くと、透明でぷるんとしたみずみずしい中身が出てきますが、これはそのまま食べても大丈夫。
食べると喉の不快感が和らぎ、喉の痛みやイガイガにも効果的。
ですが、そのままだと、少し青臭くて食べにくい……そんな場合は、すり下ろしたアロエとハチミツを加え、水で薄めて飲むと、まるでアロエジュースのように美味しく飲むことができます。
喉がイガイガして咳が出る。
タンが絡んで気持ちが悪いときなんかに、おすすめです。
ただし、アロエはカリウムを多く含む食べ物ですので、食べ過ぎると腹痛やゲリ、あまり大量に食べた時には肝障害を起こす可能性もあります。
アロエを生で食べる場合、成人の人は1日60g(アロエベラの場合)とされていますので、それ以上は食べないようにしましょう。
また、キダチアロエの場合は、アロエベラよりももっと少なく15gと言われています。
その種類、体調、体格によって変わりますので、食べる時は少量から試していきましょう。
【注意】
アロエには堕胎にも用いられる成分(子宮を収縮させてしまう作用)が含まれています。
妊娠中の方は、アロエは食べないようにしましょう。
鼻が詰まったら「タマネギの芯」が役に立つ
息がしにくく、ぼーっとなってしまいがちな鼻づまりは、不愉快ですよね。
ですが、そんな鼻づまりはタマネギの芯で一発解消。
やり方は、タマネギの皮を剥き。さらに皮を剥き……芯の部分の白い所を、鼻の近くに持って行き、何度か深呼吸をするだけ。
タマネギの刺激臭が鼻の通りを良くするのに一役買い、するっと鼻が通るようになります。
タマネギにはポリフェノールの一種である「ケルセチン」という成分があるのですが、このケルセチンは、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンを抑制し、鼻詰まりを解消してくれるのです。
なので、風邪に限らず、花粉症等のアレルギーで鼻が詰まってしまっているときにも、この「タマネギ深呼吸」は使える方法なのです。
また、タマネギには、タマネギを切ると涙が出てくる原因となる、硫化アリルという成分も含まれているのですが、硫化アリルは強力な抗菌・殺菌作用の他、新陳代謝を活発にする働きがあるため、鼻詰まりを解消してくれるのです。
ちなみに、すぐに鼻詰まりを解消するには、このようにタマネギの芯を鼻の近くに持ってきて、直接成分を吸い込むように深呼吸するのが良いのですが、寝るときに鼻が詰まるという場合は、枕元に薄切りにしたタマネギを置いておくだけでも、効果があります。
ただし、タマネギは犬や猫が食べると「溶血性貧血」という貧血になり、血尿が出たり、黄疸が出たりして、最悪死んでしまいます。
寝室にペットが自由に出入りするお家では、枕元にタマネギを置く方法は避けるようにしましょう。
ゲリの時はリンゴで緩和
お腹にくる風邪を引いてしまい、何を食べてもお腹の調子が悪いときは、リンゴを食べてみましょう。
よく、昔の漫画や映画などで、主人公が風邪を引いた時に、お母さんや彼女などは、すりおろしリンゴを食べさせてあげるシーンがあるかと思いますが、これには理由があり、リンゴに含まれている「ペクチン」という食物繊維は、腸内環境を整えてくれるのにとても役立つからなのです。
もっとも、当の本人はそれを知ることもなく、「風邪を引いたらすりおろしリンゴ」という感覚で作っていたのかもしれませんが、それはお婆ちゃんから代々伝わってきた方法だったのでしょう。
因みに、このペクチンはリンゴの皮と実の間に一番多く含まれているため、よくリンゴを洗ったら、皮ごとすり下ろすのがベスト。
喉が痛いときには、そこにハチミツを加えると、食べやすくなり、子どもでも喜んで食べてくれるでしょう。
諸外国でも、「リンゴが赤くなると、医者が青くなる」「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」と言われているので、お腹の風邪ではない場合でも、水分とビタミンたっぷりの「すりおろしリンゴ」を食べてみると良いでしょう。