捨てるところなしのほうれん草を余すことなく使うコツ
鉄分も豊富なほうれん草は余すことなく使って有効活用
緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養素を持つ「ほうれん草」。
普段は根元を切って、洗って、軽く湯がいておひたしになどして食べているかもしれませんが、その食べ方ちょっと「損」をしているかもしれません。
ほうれん草は葉から根まで余すことなく食べられる、究極の節約食材。
今回はそんなほうれん草を隅から隅まで、美味しく頂く昔ながらの知恵をお伝えします。
ほうれん草の栄養素
ほうれん草には、緑黄色野菜の中でも断トツに多い栄養素が含まれています。
【ほうれん草に含まれる栄養素の代表】
- ビタミンC
- ビタミンB
- ミネラル
- 鉄分
- ポリフェノール
このような栄養素のお陰でほうれん草を食べることによって得られる効果もたくさん。
【ほうれん草を食べることによって得られる期待がある効果】
- ビタミンCによる美肌効果
- ビタミンBによる疲労回復効果
- ポリフェノールによるアンチエイジング効果
- ミネラルによる代謝促進や肉体作り
- 鉄分による貧血予防
これらの期待ができるほうれん草は、女性にとっても男性にとってもおすすめの食材なのです。
ほうれん草の根が捨てられるようになってしまった理由
昭和生まれ世代の人は、ほうれん草を食べるときに、お母さんが「ここは食べちゃだめ」と根を切り落としていたのを見て育った方が多いかと思います。
ほうれん草の根の部分は赤く、ちょっと不気味な感じがする上に、親世代がそのように切って食べていたのを見てると、「食べてはいけないものなのか」と思ってしまいがちですが、実は……ほうれん草の根元には栄養素がたっぷり含まれていたのです!!
高度経済成長期に育った世代は、人口増加に伴い野菜に大量の農薬をかけて育てたことのある世代で、また、大気汚染・土壌汚染なども酷く、その農薬を対処するために野菜を洗剤で洗う必要があったほどの時もありました。
そのため、土が付着しやすく、土壌の汚染物質を取り込みやすい(と思われていた)ほうれん草の根元の部分を敬遠することもあり、自然と「ほうれん草の根は食べないものだ」と認識されてしまったのです。
ですが、高度経済成長期よりも以前、祖父母や曾祖父母の時代以前は、ほうれん草の根元は洗って、葉と一緒に食べるものだったのです。
ほうれん草の根に含まれる栄養
さて、そんなほうれん草の根ですが、ほうれん草の根は土から栄養素を吸い上げ、茎を通して葉先にまでその栄養を送るために、ほうれん草の中では葉に行くほど栄養価が高くなります。
そのため栄養価が一番高いのは葉先の方なのですが、次に栄養価が高いのは「茎」よりも「根元」の部分なのです。
また、根元は栄養と一緒に旨味・甘み成分も蓄えているので、味もとてもよい部分なのです。
ほうれん草の根元の部分は赤くなっていますが、それはポリフェノールが豊富に含まれている証拠。
もちろん、この部分に鉄分となるマンガンも多く含まれています。
※スムージーにしたら堅さも気にせず根も摂取できます※
ほうれん草の根元の洗い方
ほうれん草は根元も食べられる……とわかっても、さすがに土はしっかり落としたいところ。
土が付着しやすく、茎が重なり洗いにくい根元の部分ですが、ちょっとしたコツでしっかり綺麗にできるようになるのです。
【ほうれん草の根元を洗う方法】
このようにすると、かなり綺麗に土汚れが落ちるので、ぜひ試してみてください。
食べるなら旬のほうれん草を
ほうれん草の旬は「冬」。
今ではハウス栽培や水栽培などでいつでも、四季問わずほうれん草を食べることが出来るようになりましたが、冬のほうれん草は夏のほうれん草に比べて、ビタミンCが3倍も多く、甘み成分も9倍も上!!
傷みやすいほうれん草ですが、冬の寒さの方が日持ちもしますので、ぜひ、冬は旬のほうれん草を食べてみたいところ。
因みに、ほうれん草は痛みやすく、冷蔵庫で保存しているとそのビタミンCは9日間で70%もなくなってしまいます。
ですので、長期保存したい場合や、買いだめした場合はほうれん草を軽く湯がいて、サランラップで包み、冷凍保存しましょう。
だいたい最長1ヶ月ほど鮮度を保つことができ、ビタミンCも比較的多く保存することができます。
ほうれん草の簡単レシピ
何にしても美味しいほうれん草ですが、根ごと食べて美味しいレシピをご紹介します。
【ほうれん草の海苔巻き】
■材料■
- ほうれん草
- かにかま
- 海苔
- マヨネーズ
■作り方■
- ほうれん草を洗い、根ごと3㎝幅に切り、レンジで加熱。
- ①のほうれん草に醤油を少し垂らし、和える。
- かにかまをほぐしほうれん草と和えて、マヨネーズで味つけ。
- ③を海苔で巻いて完成。
おつまみであと一品欲しいというときなどに、5分で作れる簡単ほうれん草の海苔巻き。
栄養価も高く、美容にもよいのでおすすめです。