豚レバーは鉄分のみにあらず!ビタミンAを効率的に食べる知恵
鉄分のイメージが強い豚レバーはビタミンAも豊富だった!!
貧血予防と言えば「豚レバー」を想像するかと思いますが、実は豚レバーには豊富なビタミンAが含まれており、美肌や疲労回復に最高の栄養の宝庫だったのです。
そんな豚レバーですが、「血なまぐさい」「内臓っぽいのが苦手」ということで、苦手な人も多いかと思います。
その生臭さを取るために、牛乳や冷水に浸す下処理も一般的に広まっていますが、ちょっと待ってください!!
実はその下処理の方法だと、手間がかかる上に、せっかくの鉄分やビタミンが流出してしまって効果が半減してしまうのです。
臭みも取れて手間も省ける。さらには鉄分とビタミンをしっかり守れる料理の方法を、昔の人の知恵から学び、きれいに、元気になりましょう!!
豚レバーの栄養素
鉄分はもちろんなのですが、豚レバーは牛・鶏のどちらよりもビタミンAが豊富。
葉酸やビタミンB1・B2もかなり含まれているため、美肌効果も期待できる他、疲労回復にも役立ちます。
因みに、鉄分そのものも豚レバーの中には含まれているのですが、血を作るのに必要なビタミンB12やビオチンも含まれていて、その量はあらゆる食材の中でもトップクラス。
そのため、「血を作ってくれる、血液のご馳走」として昔から重宝されていました。
特に「鉄のサプリメント」なんてなかった時代には、毎月の生理や妊娠出産で血が必要となる女性には、とても大切な食材。
それに低カロリー高タンパクですので、ダイエット中の方はもちろん、筋トレ中の人にとってもおすすめの食材です。
因みに、鉄分のサプリメントはやはり飲み過ぎると肝臓に負担がくることもあるということで、できればこうした「食べ物」から高率に鉄分などを吸収していきたいところですね。
豚レバーの最強の食べ方があった!!
豚レバーは栄養があるとはいえ、やはり内臓であるが故に血なまぐさい部分もあります。
そのため、苦手な人も多く、特に子どもは嫌うケースが多々あります。
その臭みを取る方法として、一般的には冷水や牛乳につけて血合いをよく洗ったりするのが知られています。
ですが、水や牛乳につけてしまうと鉄分や、水溶性ビタミンが抜け出して仕舞い、栄養価が下がってしまうことに……。
そんな豚レバーのおすすめの調理法が「高温の油でさっと揚げること」なのです!!
そう、水や牛乳にさらすような下処理は一切いりません。
実は、レバーの血生臭さの原因は、加熱したことにより鉄分が変性し臭いが出てしまうことだったのです。
ですが、レバーは内臓ですのでしっかりと日を通す必要性がありますので、高温の油でさっと揚げることにより、余熱で中まで火を通し栄養と臭みをとるという手段が一番よいとされているのです。
因みに、高温の油で揚げることにより臭いは約3分の1まで減らすことができ、水溶性ビタミンの流出、鉄の変性を防ぐことができ、しかも手間まで減らせる事が可能になるという、まさに一石三鳥の得技だったのです!
脳にも作用する豚レバー
豚レバーには鉄やビタミン以外にも、必須脂肪酸の一つである「アラキドン酸」というものが含まれています。
このアラキドン酸は脳の働きをよくする効果があると謂われ、認知症の改善効果もあるかと近年期待されている成分でもあるのです。
最近では、このアラキドン酸はコミュニケーション能力を高めてくれる効果があるのではと言われており、「豚レバーで人見知りが直る!?」なんて密かに話題になっています。
このアラキドン酸も長時間熱にさらされると酸化してしまうため、やはり豚レバーは「高温の油でさっと揚げる」のが一番です。
おすすめ豚レバーレシピ
豚レバーは基本的に「ニラレバ」になりがちですが、揚げ豚レバーでもとても美味しい料理が作れます!
【材料】
- 豚レバー
- 醤油
- 酒
- ショウガ
- ニンニク
- 長ネギ
- 鷹の爪
- ごま油
【作り方】
- レバーの水気をペーパータオルで拭き、薄切りにする。
- ショウガ・ニンニクをすりおろし、酒・醤油と一緒に合わせる。
- ②の中に①のレバーを入れて5分ほどつけ込む。
- フライパンに油を入れ、油を温めたら、③のレバーに片栗粉をまぶし、160度の油で1分半~2分ほど高温で揚げていく。
- 揚がった豚レバーをパレットに取りだし、油を切っている間に、フライパンにごま油を敷き、2センチ位の長さに切ったネギを入れる。
- ネギに焦げ目がついたら先ほどの「揚げ豚レバー」を入れて、さっと混ぜ、最後に鷹の爪を細かく切ったものをかけて完成。
ご飯のおかずにも、おつまみにもぴったりな最強の一皿。
子どもがいる家庭の場合、鷹の爪は入れず、つけダレの中に砂糖を入れて甘塩っぱい味付けにすると、喜んで食べてもらえるかもしれません。