比べて納得「春と冬」のアスパラガスの栄養
「春アスパラガスと冬アスパラガス」見逃せないのはどちらの栄養?
一年中見かけることの多いアスパラガス。
スーパーなどでも当たり前においてあり、お酒のおつまみやお弁当などにも大活躍ですよね。
ですが、一年中見ているため感覚がおかしくなってしまいますが、アスパラガスにも旬という物があります。
基本的にアスパラガスの旬は春から夏にかけて。
冬場のスーパーにおいてある物は、ほとんどがハウス栽培の物か、外国産のもの。
アスパラガスは「食べる栄養ドリンク」と言われるほど、栄養があり、疲労回復などで有名な「アスパラギン」で知られています。
そんなアスパラガスは旬の物(春アスパラガス)と冬のアスパラガスとではどのように栄養差が出ているのか、知って損はないでしょう。
アスパラガスの栄養
春先のアスパラガスは、1日に5~10㎝も成長すると言われるほど、パワフルな植物。
学名の「officinalis」という名前は、「薬用の」という意味があるほど。
アスパラガスの栄養武運で有名なアスパラギンは「疲労回復」の他にも「肝機能促進」の効果があり、βカロチン・ビタミン・カリウム・葉酸の宝庫。
古くから、利尿作用や健胃作用のある植物として知られていて、今でも疲れたときはアスパラガスを食べることを習慣としている高齢者もいます。
アスパラガスを食べた後に、尿がいつもと違う臭いになる人もいるのですが、それもアスパラギンのお陰。
ですが、このアスパラガスを食べた後の尿の臭いをかぎ分けられる人は、実は5人に1人。
実は皆、アスパラガスを食べた後は尿の臭いが変わるのですが、尿のアスパラガス臭をかぎ分けられるのは5人に1人という遺伝子の持ち主だけ。
この臭い事態はアスパラガスの栄養分を分解しているときにできている「チオエステル」という成分の臭いで、問題は無いのですが、かぎ分けられる人とそうでない人が遺伝的に決まっているとはおもしろいですよね。
アスパラガスの旬の栄養
栄養満点のアスパラガス。
春に成長し続けている春アスパラガスと、ハウスで大切に育てられた冬アスパラガスではどちらが栄養があるかというと……。
断トツで「春アスパラガス」の方が、栄養価が高かったのです!!
まず、血流改善に有効なルチンは春の方が、冬のアスパラガスに比べて7倍も多く、また、βカロチンも冬と比べると3倍も多いのです。
もちろん、海外からの輸入アスパラガスはハウスではなく、南の暖かな太陽の下で育っていますが、輸送時間の間に栄養が流出してしまっていることもあり、栄養価で言うならば、春の国産アスパラガスに勝るものはありません。
因みにホワイトアスパラガスも春先が旬なのですっが、栽培に手間がかかり、多く収穫できない上に、痛みが早いと言うこともあり、値段は緑のアスパラガスよりも高いですし、北海道以外ではあまり流通できないこともアリ、ほとんどが缶詰のものになってしまうでしょう。
今では、アントシアニンを含んだ、紫アスパラガスというものが出回り始めていますし、色々な色のアスパラガスを楽しんで見るのも良いですね。
アスパラガスの選び方と保存方法
よいアスパラガスは全体的に鯉緑色で、瑞々しく張りがあるものが新鮮とされています。
できたら茎が太く、穂先が固い方がより新鮮でしょう。
曲がってしまったり、穂先が開き始めている物、パサパサしている物は鮮度が落ちてしまっています。
保存する際は、切り口が乾燥すると筋っぽくなってしまうため、箸を少し切りそろえてから、濡らしたペーパータオルで包み、さらに上からビニール袋をかぶせ、冷蔵庫に入れる際は立てて保存しておきましょう。
冷凍する場合は、硬めに茹でてから容器に入れて冷凍すると鮮度が長持ちします。
アスパラガスの正しい食べ方
アスパラガスを下ごしらえするときに、みなさん、アスパラガスの根元の方をバキっと折っていませんか?
これは、冬のちょっと硬いアスパラガスにはよい方法なのですが、旬の柔らかいアスパラガスはほとんどが食べられる部分ですので、もったいない!!
春のアスパラガスは根元近くの皮をピーラーでむくだけでOK!!
また、茹で調理でもアスパラガスはほとんど栄養が逃げない野菜ですが、それでもあまり煮すぎると栄養の流出は防げません。
さらに、アスパラガス特有のシャキシャキとした歯ごたえがなくなってしまうので、「さっと茹でる」もしくは「電子レンジでチン」が正解。
因みに、茹でる時は先に根元部分から、そして、一呼吸おいてから穂先や茎を入れていくと、均一に仕上がります。
鮮度がよければ生で!!
アスパラガスは茹でて食べるイメージが強いのですが、採れたてで鮮度がよければ生でも大丈夫。
栄養学的にも生で食べるのが一番よいので、もし、ベランダなのにスペースがあれば、プランターでアスパラガスを栽培してみるのもよいでしょう。