野菜の下ごしらえの昔ながらの知恵
今時知らない野菜の下ごしらえで料理を美味しく簡単に
野菜の下ごしらえ。
例えば、サトイモのヌメリをとって料理しやすくしたり、レンコンの切り口を黒くさせないようにしたり、オクラの産毛をとって口当たりをよくしたり……。
そうしたちょっとした手間をかけることによって、料理が格段に美味しくできあがったり、逆に調理の手間が省けることもあります。
最近では既に冷凍パックになった根野菜セットや、スライスされて袋から出して盛るだけのサラダセットなどもあり、野菜の下ごしらえするという感覚がないかもしれませんが、本格的に料理を作るならばぜひ知っておきたい昔ながらの知恵ですので、ぜひやってみてください。
ひと味変わる野菜の下ごしらえ
野菜の中には「アク」が強かったり、変色しやすかったりするものがあります。
そんな野菜を何もせずにそのまま調理すると、お皿に盛ったときに色が悪くなってしまったり、口に入れたときに渋みや刺激を感じてしまうこともあります。
意外と簡単で、味を大きく左右するひと味変わる野菜の下ごしらえを試してみましょう。
レンコンの酸化防止
レンコンの切り口はすぐに酸化しやすく、黒ずんでしまいます。
味には影響はあまりないのですが、見た目がとても悪くなってしまうので、「レンコンは切ったら酢水」につけて、酸化防止をしましょう。
その後、熱湯で下ゆですれば時間が経っても白く美しいレンコンのまま。
また、下ゆでしたものは冷凍保存も可能。
既に切っているので、ぱっとフライパンで炒めれば簡単にきんぴらなどが作れます。
サトイモのヌメリをとろう
サトイモは皮を剥くと中身がヌルヌルしており、食べる時はそのヌメリけが美味しいのですが、調理中は逆にそのヌメリで手が滑って、包丁で手を切ってしまうこともありますし、表面側のヌメリで箸でつかむのが難しくなってしまうこともありまます。
そんなサトイモのヌメリには「皮を剥いたら塩をまぶしてよくもむ」ことで対処。
塩を揉み込んだ後に、水で洗い流すとヌメリが和らぎ、つかみやすくなります。
もちろん、中まで塩が入るわけではないので、しょっぱくなることはありませんし、中のヌルっとした食感はそのままです。
オクラの産毛はない方がいい
オクラの鮮度を見分けるには「よりしっかりとした産毛がある方が新鮮」という見分け方があるのですが、その分産毛が口の中に刺さり、口触りがあまりよくありません。
そんな時にはお塩で洗い流す。
オクラはさっと水洗いししたら、「塩をかけてもみこむように産毛を取り払う」のが一番の下ごしらえ。
その後は水で洗い流し、小口に切れば、そのまま生で食べても産毛が口の中に触れることはありませんし、茹でてしまうより栄養価も高い状態で口にすることができます。
もちろん、塩で揉むからといってしょっぱくなるようなこともありません。
下ごしらえを工夫するとゴミまで減る!?
野菜を切るときに余分な部分まで切ってしまっているのが現代の調理法。
いつの間にか広がってしまった間違った下処理の方法や、高度成長期の野菜不足で高濃度の農薬を散布していた時代の名残で、剥かないでよい皮まで剥いてしまう風習が抜けなかったりと、野菜を勿体ないことにしてしまっているご家庭が多いので、これを機に昔ながらの知恵で野菜の下ごしらえをして、ゴミを減らしていきましょう。
ゴボウの皮は○○で擦る
ゴボウの皮にはポリフェノールなどたくさんの栄養が含まれています。
ですが、泥がついてしまっているため、ピーラーなどで皮を剥く人も多く、非常に勿体のないことに。
ゴボウは洗ってドロを落としたら、「包丁の背で薄く擦る」だけで十分汚れと薄皮が取れます。
もし、気にならないのでしたら、「たわしで擦り洗いする」だけでも十分汚れが取れて、皮の栄養も食べる事ができます。
もちろん、ゴミも格段に減ります。
ナスのヘタは剥がすだけ
ナスの先端についているグクの根元部分を切り落としたら、ヘタだけトゲトゲがついていて食べにくいので、そこはくるりと剥がせばあっという間に完了。
ヘタごと切ってしまっては、ヘタの下にあるナスの実の部分が非常に勿体ないことになってしまいます。
「ヘタはむく」これがナスの下処理です。
ピーマンは縦切りが基本
ピーマンはワタごと、種ごと食べられるのがポイント。
食べられないのはヘタの部分だけなので、ピーマンを縦半分に切ったら、ヘタにそって「V」字に斜めに切り込みを入れてヘタだけ取り除けば、あとは全て食べられます。
どうしてもワタをとる必要があるときは、そのままワタと種を引っ張れば、余分な部分を切ることもなく綺麗に下処理ができます。
シイタケは石づきだけとる
シイタケで食べられないのは、石づきの部分だけ。
ヘタの先端の石づきの部分をちょっとだけ切り落とせば、あとは丸ごと好きなように調理して食べることが出来ます。