バレンシアとネーブル 種類で異なる味と栄養の話
名前が違うだけで同じ種類のフルーツ、それでも異なる味と栄養
バレンシアとネーブル。
二つとも同じオレンジですが、実は違いがあるって知っていましたか?
ほぼほぼ味も栄養価も同じオレンジではありますが、ちょっとした違いもあり、その違いが料理などにしてみると大きく差が出てしまうこともあります。
もちろん、その日の気分や見た目で選ぶのはありですが、どうせなら「この果物はこういう味だから」「この果物の方が栄養があるから」といった、ちょっと納得のいく理由で選んでみるのもありでしょう。
そんな区別を付けるための、種類で異なるオレンジの話をお伝えします。
「バレンシア」と「ネーブル」栄養価が高いのはこっちだ!
オレンジは、日本絵はほとんどが輸入に頼っていますが、ミカンの2倍のビタミンCと、βカロチンを豊富に含んでおり、美肌にも最適なフルーツ。
そんなオレンジですが、日本で見かけるのは基本的に「ネーブル」と「バレンシア」の2種類。
※バレンシア※
※ネーブル※
名前くらいしか違いを感じられないこの2つですが、実は、バレンシアは「春~秋」に出回り、ネーブルは「秋~春」にかけて出回っているのです。
見た目で判断するならば、ヘタの反対側に出っ張りがあればネーブル。
つまり、「おへそがあればネーブル」ということになります。
そしてこの2つ。栄養価と味にもちょっと違いがあります。
ビタミンCや抗酸化作用があると言われているβクリプトサキサンチンは、バレンシアよりもネーブルの方が1.5倍も多く、全体的にネーブルの方が栄養価も高いのです。
但し、βカロチンに限り、バレンシアの方がネーブルよりも2倍も多く含まれています。
風邪予防に役立つのは冬に出回るネーブル。
美肌に役立つのは夏に出回るバレンシアといったように、上手く棲み分けができているのが不思議ですね。
因みに、ネーブルの方が甘みが強く、種もなく、さらに皮も薄いので生でそのまま食べるのに最適。
一方バレンシアは酸味が強く、味も濃いので、ジュースなどにするとさわやかで美味しいオレンジジュースになります。
ちょっと一手間、オレンジで作る料理
基本的にオレンジはそのまま剥いて食べてしまうことが多いかと思いますが、どうせならちょっと一手間をかけて調理してみてはどうでしょうか?
バレンシア・ネーブル双方にマッチした調理法をご紹介します!!
酸味の強いバレンシアはドレッシングにも向いている
果物をドレッシングにするのは日本人には抵抗があるかもしれませんが、オレンジが身近な果物である欧米では昔からやられていた手法。
【バレンシアドレッシング】
材料
- バレンシア
- レーズン
- クレイジーソルト
- オリーブオイル
作り方
オリーブオイルの中にレーズンを少々とバレンシアオレンジの絞り果汁を入れ、クレイジーソルトで味を調えて完成。
レーズンの代わりにクルミやアーモンドなどのナッツを入れても美味しいですし、果肉が勿体ないと思う場合は、バレンシアそのものを細かく切って、ドレッシングの中に入れてしまっても大丈夫。
朝のサラダにぴったりの、さわやかなドレッシングになります。
とても簡単で、美味しく、かつビタミンCもたくさん取れるレシピなのでぜひ試してみてください。
バレンシアはお肉にも合う
バレンシアは酸味があるため、お酢の代わりにお肉のソースとしても合います。
【バレンシアソース】
材料
- バレンシア
- 肉汁
- クレイジーソルト
作り方
お肉を焼いた後の肉汁を捨てずに、そのままバレンシアの果汁を入れて少し煮込むだけ。
お肉に味付けをしていない場合はそこにクレイジーソルトを入れて、味を調える。
バルサミコ酢など、甘酸っぱいソースを好む欧米ではこちらも昔から作られてきたソース。
オレンジの酸味の元となる成分はお肉を柔ら訳する効果もあるため、豚肉・牛肉・鶏肉とどのお肉でも使えておすすめです。
甘いネーブルは手軽に炊飯器でパンケーキに
ネーブルは甘く、皮も薄く、ケーキなどの素材にとても使いやすいオレンジです。
わざわざオレンジケーキを作るなんて面倒と思うかもしれませんが、とても簡単にできる方法があります。
【ネーブルパンケーキ】
材料
- ネーブル
- 卵
- 牛乳
- ホットケーキミックス
- バター(少量)
作り方
- ネーブルオレンジの皮を剥き、1/2をスライスしてとっておき、残り1/2を絞って果汁にします。
- ボウルにホットケーキミックスと卵、牛乳と①の絞った果汁を入れてよく混ぜます。
- 炊飯器の内側にバターを塗り、そこに貼り付けるようにして①のスライスしたネーブルオレンジを貼り付けて行きます。
- ②のホットケーキミックスを③の炊飯器の中に流し込み(貼り付けたオレンジが剥がれないようにそっと流し込む)、そのまま炊飯器のボタンを押します。
- 炊きあがったら完成。お皿の上にひっくり返して、切り分けて食べましょう。
とても甘みがあり、栄養もあるので、子どものおやつにも喜ばれるパンケーキになります。