昔ながらの知恵で卵を100%有効活用しよう!
最も身近な食材「卵」を徹底的に分析!余すことなく有効活用しましょう
キッチンの最も身近な食材と言えば「卵」。
「物価の優等生」とも言われる卵は、多少の物価の変動に対しても大体同じ値段で売られることもあり、周りの物価が変動しても、大体10個100円前後(20個で200円前後から、高くても300円代)。
そんな卵ですが、江戸時代は庶民には手が出せないほどの高級品。
江戸時代では、今の金額に換算するとゆで卵1つで500円!!
ですので、病気の時の薬としての存在でもあったのです。
そんな高級品の卵は昔から中身はもちろん、殻まで100%有効利用していたのです。
卵マメ知識1「卵の大きさで栄養価に違いは?」
現代で売られている卵は「ミックス卵」として大きさがバラバラの物をひとまとめにして売られている場合もありますが、大抵「L・M・S」とサイズに分けて売っていることがほとんどです。
値段もLサイズの物の方がより高くなりますし、「サイズが違えば中身も大きいものになるの?」と思われるかもしれませんが、実はここが盲点。
卵の栄養価のキモとなる「黄身」のサイズは、LでもSでもどのサイズでも「同じ大きさ」だったのです。
つまり、卵の栄養のほとんどは黄身に依存しているため、黄身の大きさが同じであればサイズの大きさで栄養価が変わる事は無いのです。
白身の量が多いか、少ないかといった違いでしかないので、「目玉焼きを作る時はSサイズを」「茶碗蒸しやスフレなどの柔らかい料理を作る時はLサイズを」と使い分けるとお得でしょう。
因みに、大きい卵を産むから大きいニワトリから産まれるかと言ったらそういうわけでもなく、若いニワトリの場合卵管が細いため卵が小さくなってしまうのですが、それが年を取れば取るほど、卵管が太くなるので卵も大きくなると言う訳なのです。
卵マメ知識2「卵の色で栄養が違うの?」
気になる卵の色の違いですが、実は……卵の色で栄養が変わるということはありません!!
赤玉でも白い卵でも同じ栄養。
色の違いが生まれるのは、親鳥の種類によって色味が変わるというケースと、環境の違いによって色が変わるというケースがほとんど。
環境と言っても、卵の殻の色の違いは生むときの環境が明るいか、暗いかという違いで色に変化があるだけですので、あまり気にせず食べるとよいでしょう。
ただ、黄身の色が黄色かったり、赤身がかかっていたりする場合は、親鳥が何を食べているかによって色味が変化しているものですので、栄養価に違いは出てくるでしょう。
卵マメ知識3「卵って保存効かないよね?」
卵で困るのが「保存」
基本的に卵の殻にキズが付いていなければ、冷蔵庫に入れておけばある程度保存は利きますが、安売りで大量に買ってきてしまった場合や、卵の殻にキズやヒビが入ってしまった場合は、1日くらいで痛みが生じてしまいます。
「でも、卵は保存できないし……」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
卵はある方法で冷凍保存することができるのです。
ある方法とは……薄焼き卵にすること!
卵をボウルでよく溶きほぐし、フライパンで1枚1枚薄焼き卵にしてしまえば、そのまま冷凍することができます。
サランラップを間に挟み1枚ずつ使えるようにするもよし、冷まして錦糸卵状にして、ジップロックなどに入れて冷凍すると、お弁当などの彩りとしてサッと使える便利な保存食に早変わり。
大体冷凍で1ヶ月は持ちますので、大量に買ってしまったときなどにおすすめです。
卵マメ知識4「殻は捨てるだけだよね?」
江戸時代卵は貴重品だったので、身はもちろんのこと、殻も100%有効利用していました。
そう、卵には捨てる場所なんて無いのです。
- まず研磨剤として食器洗いに利用。
鍋やフライパン、ガスコンロなどの焦げ落としに有効利用。
細かく砕いた卵の殻を焦げ部分に落とし、洗剤の付いたスポンジで擦ると研磨剤の代わりになります。
また、ガラス食器などの汚れも落とせるので、砕いた卵の殻をグラスの中や水筒に入れて、水と一緒にシェイクすると汚れと曇りが療法とも綺麗に取れます。
昔は食器洗剤などはなかったので、こうして卵を有効利用していたのです。
- 残った卵の殻は肥料にもなる。
卵の殻はカルシウムの塊、また、アルカリ性ですので、酸性に傾いてしまった土壌をアルカリ性に中和する性質もありますので、家庭菜園をしている場合は、細かく砕いた卵の殻を土に混ぜるだけで優秀な肥料となってくれるのです。
- 漬け物にも有効利用
ぬか床の乳酸発酵が進みすぎると、漬けた物が酸っぱくなりすぎてしまうこともあります。
そんな時は、薄皮を取り除いた卵の殻を洗い、乾かした物を砕いてぬか床に混ぜると、卵の殻のカルシウム酸と反応し、酸味を抑えてくれます。
卵は中身から殻までこのように余すことなく使える、最強の食材なのです!!