ストレス社会の救世主!?高血圧予防にも効果ありのセロリのアレコレ
昔は薬草だった!? 中国から伝わったセロリで現代病を癒やしていこう
一昔前は少し珍しい野菜だったセロリも、いまではどのシーズンでも手に入る身近な食材になりました。
少し独特な青臭さが残るセロリは子どもでなくても、苦手な大人もいるかもしれませんが、実はストレスを和らげる、高血圧を予防するといった優れた効果があるのです。
元々セロリは薬草として中国から伝わってきたもの。
今、日本に広まっているのは西洋種ですが、その効果は変わらず「体の熱を取り」「頭に上った気を降ろす」という働きをしてくれます。
苦手だったセロリも今から食べたくなるような、とてもよい効果のアレコレを知ってみましょう。
セロリの栄養と効果
【セロリの主な成分(100g中)】
- 食物繊維:5g
- カリウム:410mg
- ビタミンC:7mg
- ビタミンA(βカロチン):44μg
セロリにはβカロチンを初めとして、豊富なカリウムや食物繊維が含まれています。
このカリウムは体内の水分量を調節したり、溜まった塩分を排出してくれる役割を持っており、利尿作用に優れていると言われています。
ですので、セロリはむくみ改善や高血圧予防として昔から薬として重宝されてきたのです。
大昔の中国では頭に血が上った状態を「頭に気が上っている」として、頭痛やストレスから来る高血圧、またのぼせのことを指していました。
現代で言うと「頭に血が上っている状態」という所なのですが、そんな状態をセロリの「余分な水分を利尿してくれる作用」と「余分な塩分を排除し、血圧を下げてくれる作用」が、血圧を下げ、のぼせや頭痛を緩和してくれるのです。
因みに、セロリの香りにはストレスを緩和させ、不安や緊張を和らげる作用があるとされているので、イライラや不眠などにも効果的です。
胃腸にも作用するセロリの効果
セロリの好き嫌いが分かれる第二の要因として「筋張っている」という点が上げられるかもしれませんが、この「筋」にこそ、セロリの豊富な食物繊維の秘密が隠されているのです。
このセロリの食物繊維は大腸ガンの予防に良いとされていて、便秘がちな方は積極的に食べる事によって、お通じがスームズになります。
ただし……!!
セロリの食物繊維は本当に豊富なため、元々便通が良い方は食べ過ぎると下痢をしてしまうことも。
また、胃腸の弱い方は場合によっては胃痛の原因になってしまうこともあるため、「胃が弱い」「下痢しやすい」と言った方は食べ過ぎには注意しましょう。
セロリの上手な利用法
セロリに期待できる効果は「高血圧予防」「ほてり・むくみの解消」の2点があります。
この2大効果を存分に発揮させる食べ方があります。
【高血圧予防におすすめの食べ方】
セロリにはカリウムがたくさん含まれているのですが、このカリウム、塩分を排出する際に自らも体外へと出て行ってしまいます。
ですので、調理時に塩分が多いとせっかくのセロリのカリウムが「食べると同時に出る」ということになり、もったいのないことに。
セロリを調理するときは「塩分控えめ」がセオリー。
おすすめなのは……
■塩分控えめおかかセロリ■
カツオ節の旨味は塩気を必要としないため、塩分を大幅に削ることが出来ます。
セロリを薄くスライスし、カツオ節と薄口醤油を少しかけて和えれば、おつまみにも最適な、簡単セロリのおかか和えの完成。
■シイタケとセロリのきんぴら■
セロリと相性が良いのが「しいたけ」
シイタケにも血圧を下げる効果のある、カリウムや食物繊維が豊富に含まれているので、セロリとの相性は抜群。
出来れば、カリウムは水溶性の栄養素なのでスープにしたいところなのですが、高血圧の方はセロリを常備菜として毎日食べた方がよいので、きんぴらにしてしまうと楽。
ニンジン、セロリ、シイタケを薄く切り、ごま油と醤油、砂糖で炒めて、余った分は冷凍保存。
食べる時に温めて、いつも食卓に用意しておくことが出来ます。
【余分な水分を取るなら豚肉と】
■セロリと豚肉のあっさりサラダ■
豚肉には体を潤す作用があります。
セロリでせっかく摂った水分を、また入れてしまって良いの!? と思われるかもしれませんが、豚肉を組み合わせることで、体の余分な水分を抜きつつ、ほてりを冷まし、熱によって失った潤いを補充させるのです。
作り方はとても簡単。
セロリは一口大に切り、豚肉も一口大に切った後に茹でて火を通して、セロリと一緒にお皿に盛るだけ。
ドレッシングをかけて食べても良いし、ポン酢でもあっさりと美味しく食べることが出来ます。
セロリは丸ごと食べよう
セロリの旬は11月~5月と長期にわたって楽しめます。
葉っぱが元気で、茎が太く、縦筋がハッキリとしている物。
また、切り口がスカスカになっていない物を選びましょう。
セロリの栄養成分は実は、茎よりも葉の方にあります。
セロリの葉は捨てず、丸ごと全部食べるようにしましょう。
食べきれないときは、葉と茎を切り離し、茎は立てて野菜室へ。
葉は野菜用のポリ袋に入れて、早い内に食べきるようにしましょう。