冬に美味しい白菜と春菊の薬膳効果!!
お鍋の時期にフル活用する白菜と春菊にはものすごいパワーがあった!
白菜や春菊は旬が11月~2月と、冬の時期でもある事から、お鍋の具材として重宝される野菜ですが、白菜も春菊も冬のビタミンが不足する季節に栄養を運んでくれる素晴らしい食材。
白菜は便秘や肌荒れ解消に。
春菊は胃腸を整え、ストレス緩和に役立つ薬膳食材なのです。
今回はお鍋のレギュラーメンバーであるこの二つの野菜の薬膳効果を探っていきましょう。
低カロリーでビタミンCが豊富な冬のメイン野菜「白菜」
白菜には胃腸を整えたり、消化を促進したりという整腸作用があります。
また、昔から酒の毒を解消するとされ、二日酔いには白菜が効果的と言われていました。
そんな白菜ですが、ビタミンCや食物繊維が豊富。
また、水分もかなり含まれているため、野菜が不足しがちで乾燥している冬にぴったりの野菜なのです。
白菜の主な栄養
- 食物繊維
- カリウム
- カルシウム
- ビタミンC
白菜の薬膳効果
- ビタミンCが豊富なので風邪予防・肌荒れ防止に役立ちます。
- また、食物繊維が豊富なので、野菜の少なくなる冬の便秘改善に。
- 水分が豊富に含まれている上に、水分代謝の調整をするカリウムが含まれているため、乾燥を防ぐと同時にムクミ改善にも一役買うことができます。
このように白菜は、冬に最適な食べ物なのです。
よい白菜の選び方と保存方法
葉や茎に黒い点々があるものは避けましょう。
白菜に浮かぶ黒い点々はカビや虫などではなく、「ゴマ症」という、白菜がストレスを感じることによって生産してしまう「ポリフェノール」のシミ。
もちろん食べてもなんの害もないのですが、ゴマ症になってしまっている白菜の方が甘みが劣り、また、栄養分も幾分落ちてしまうこともわかっています。
温度差などでゴマ症になってしまうので、白菜を保存する時は、冬は新聞紙に包んで冷暗所に立てて保存。
夏やカット白菜はラップで包んでから、冷蔵庫の野菜室に入れるようにしましょう。
おすすめの白菜の食べ方
どんな食材とも合う白菜ですが、ストレス緩和に役立つ食べ方があります。
それは牡蠣(カキ)と合わせること!!
白菜にも牡蠣にもストレスを緩和させ、精神を安定させる作用があり、更年期障害などのイライラ解消にも役立つと言われています。
■白菜多めの牡蠣鍋■
お鍋用の牡蠣と若干多めの白菜を切って、お鍋で煮るだけ!!
あとは、ポン酢をつけて食べれば、体も心も温まります。
牡蠣はあまり煮すぎると、身が締りすぎて硬くなってしまうので、中まで火が通ったと思ったら完成で大丈夫です。
何でも合うはずの白菜と相性の悪い食べ物も……
白菜は基本的にどんな食べ物とも相性が良いように思われますが、一つだけ、組み合わせの悪い食べ物があります。
それが「レバー」。
動物のレバーと白菜を同時に食べると、白菜のビタミンが壊れてしまい、せっかくのビタミンCがなくなってしまいます。
一緒に食べてもお腹を壊したりするわけではないのですが、できれば、レバーと白菜は別の時に食べるようにしましょう。
好き嫌いが分かれるけれども……食べる風邪薬「春菊」
独特の青臭さと苦みで、好き嫌いの分かれる春菊ですが、その苦みからわかるとおり、昔は漢方薬としても使われてきた野菜です。
整腸作用とストレス緩和の効果に優れ、「メンタル面から来る胃腸障害の薬」として、大昔は今で言う胃薬的なポジションでした。
春菊の主な栄養
- カリウム
- カルシウム
- ビタミンC
- ビタミンA
春菊の薬膳効果
- ストレスの緩和
- 整腸作用
- 血液サラサラ効果
- 咳を沈める
- 美肌効果など
よい春菊の選び方と保存方法
すぐに萎びてしまいがちな春菊は、できる限り濃い緑色で、みずみずしい物を選びましょう。
また、茎が太い方が良いと思いがちですが、太いとその分「す」が入ってしまったり、硬くなってしまうので、太すぎず、下の方まで葉が付いているものを選ぶと良いでしょう。
始めに書いたとおり、萎びやすいため、春菊を保存する時は新聞紙に包んでから、さらに野菜用のポリ袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室にしまうようにしましょう。
乾燥は春菊には大敵です。
おすすめの春菊の食べ方
胃腸を整えてくれる作用のある春菊。
同じく胃腸を整える力のある人参と組み合わせる事によって、胃腸の働きを改善させてくれます。
■人参と春菊の和え物■
千切り人参と春菊を適当な大きさに切った物をレンチン。
そこに、胡麻と醤油をかけて完成!!
ご飯のおかずにも、お弁当のおかずにも、もちろん、お酒のおつまみにも最適です。
春菊の栄養を100%生かすために
春菊には独特の苦みなどがあり、アクを抜いてから調理する方もいます。
ですが、本来春菊はアクの少ない野菜なので、栄養の損失を最小限にするために、水にさらしたり、長時間煮込んだりしないようにしましょう。
いっそ、アク抜きは考えずに食べてしまっても大丈夫です。