免疫力ならこれ!!「ニンニク」の薬膳活用法
疲労回復から脳の活性化まで「ニンニク」の知られざる薬膳パワー
ニンニクといえば「ドラキュラ避け」だったり「アスリートやボディービルダーが好んで食べるもの」というイメージくらいしかないかもしれませんが、ニンニクは免疫力向上成分が他のどの食材よりも群を抜いています。
そのため、日々運動や筋トレで筋肉疲労が起こり、免疫力が下がりがちなアスリートやボディービルダーにとっては欠かせない食べ物になっているのですが、もしかしたらドラキュラもそんな健康的な食材だからこそ、苦手なのかもしれませんね(笑)
もちろん、ニンニクには免疫力向上成分の他に、生活習慣病予防や改善によい成分や、解毒、殺菌作用などがあり、基本的に薬味としてはニンニクがあればどうにかなる……とも言えるほどのスーパーフード。
味も、パスタに入れるにしても、お肉を焼くにしても、臭みを消し素材の味を生かす素晴らしい引き立て役になるため、冷蔵庫に一つは入れておきたいところ。
そんなニンニクのパワーについて、しっかり調べておきましょう。
ニンニクの主な成分と効果
【主な成分】
- 食物繊維
- カリウム
- ビタミンC
- ビタミンB6
- アリシン
【期待できる効果】
ニンニクには体を温める性質があり、冷えがちな内臓を温め活発にする効果があると言われています。
薬膳としては、腫れ物の改善や風邪予防、解毒作用がある食材として用いられる事が多く、それはニンニクに含まれるアリシンに寄るところが大きいでしょう。
アリシンには強い殺菌作用があり、一昔前では少量を犬に食べさせ虫下しとして使っていたと言われるほどです。
※現代ではより安全な成分で作られた虫下しのお薬が売られていますので、犬にニンニクを与えないようにしましょう。犬にとってはニンニクは毒になることがあります※
このアリシン、殺菌作用の他にも、疲労回復から脳の活性化作用、また、血液サラサラ作用もあるため、動脈硬化の予防や血糖値の改善などにも効果があります。
もちろん、テレビなどでもよく放送されているとおり、ニンニクにはずば抜けた免疫力向上効果があり、韓国では「ニンニクわかめスープを飲んでいるからマスクは必要ない」と言われるほど。
実際スポーツ選手や、ボディービルダーなど肉体的に負担の大きい人ほど、ニンニクを食べることを進められていますので、風邪予防やインフルエンザ予防などにも効果的でしょう。
ニンニクの選び方と保存方法
ニンニクの旬は6~7月。
とはいえ、今ではニンニクは一年中ありますし、保存も利くのが特徴。
また、中国産やイタリア産など、色々な山地のニンニクがスーパーでも売られるようになりましたが、やはり少し値段が張っても日本産のニンニクが一番香りが良く、味も日本人好みの強すぎない、熱を通したあとにふっくらとした味わいになるものが多いでしょう。
ニンニクの保存方法はとても簡単で、紙袋、もしくはネットに入れて、風通しの良い場所に置くか、吊して置いてもよいでしょう。
ヨーロッパ地方では、軒下や玄関先などの日の当たらない風通しの良い場所に良く吊していますが、あれはドラキュラ避けではなく、ニンニクを保存しているのです。
ただ、日本の場合夏場は湿度が高くなり、どうしても傷みやすくなるため、夏の間は冷蔵庫の野菜室に入れておいた方が安心でしょう。
ニンニクのおすすめの食べ方
【疲労回復にに「ポークソテー」】
■材料■
- ニンニク
- 豚肉のヒレもしくはロース
- 塩コショウ
- 油
■作り方■
作り方は簡単。
ニンニクを薄切りにして、熱した油の中へ入れ、香りが立ったらそこに豚肉を入れて中まで火を通せば完成。
味付けは、塩コショウで。
ニンニクに含まれるアリシンは、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収を高めるため、疲労回復作用をより強力にサポート。
疲れた時はステーキ……と思いがちですが、実は豚肉の方が疲労回復にはおすすめです。
【肝機能のために「ガーリックたこ炒め」】
■材料■
- たこ
- 鷹の爪
- ニンニク
- 塩コショウ
- 油
■作り方■
これも作り方は簡単。
たこをぶつ切りにし、ニンニクは薄くスライス。鷹の爪も小さく輪切りにして、油を熱したフライパンで一気に炒めます。
味付けは塩コショウでもいいのですが、お醤油でも美味しいです。
インゲンを入れて彩りよくしてもOK
たこに含まれるタウリンが肝臓にとてもよいのですが、そこにニンニクを加えることで、解毒作用が働き、さらに効果倍増。
お酒が飲みたくなる一品ですが、肝臓のためにもお酒は控え、ガーリックたこ炒めだけを食べるようにしましょう。
ニンニクを食べるに当たっての注意点
その1 食べ過ぎと生食に注意
ニンニクの殺菌作用はとても強力で、食べ過ぎると腸内細菌のバランスが崩れてお腹を下してしまったり、胃が痛くなってしまうことも。
ニンニクは1日1~2回。1回につき1片まで。
胃腸が弱い方は生食は避けて、必ず日を通して食べるようにしましょう。
その2 蜂蜜と組み合わせて食べるのはNG
薬膳として、ニンニクと蜂蜜の組み合わせはNG。
なぜなら、ニンニクは蜂蜜の栄養成分を壊してしまうから。
まずニンニクと組み合わせることのない食材ですが、一緒に食べたりしないようにしましょう。