漬けるだけじゃない「らっきょう」料理で血液さらさら
昔から「薬膳」として利用されてきた「らっきょう料理」で毎日を若々しく
らっきょうというと、今時の若い子はカレーなんかの付け合わせで出てくる、甘酢らっきょうしかイメージがわかないかもしれません。
ですが、らっきょうは様々な効能があり、日本では大昔から「薬膳植物」として活用されてきた、すごい食べ物だったのです。
そんならっきょうの薬膳効果をガツンととれる調理法などをご紹介します。
そうそう、今回紹介するらっきょうについては、通常の本州(島根などが名産)でしられているらっきょうはもちろん、沖縄原産の「島らっきょう」も同様として扱っています。
らっきょうも島らっきょう、どちらも同じくらいすごいパワーを秘めているので、シーズンになったらぜひ一回は食べるようにしましょう。
らっきょうの主な成分と効能
【らっきょうの主な栄養素】
- カリウム
- リン
- ビタミンC
- カルシウム
- マグネシウム
【らっきょうに期待できる効果】
らっきょうには様々な効能がありますが、メジャーな所ですと、体を温め発汗を促す作用。
風や発熱時にはもちろん、冷え症にも良いとされ、ダイエットにも優れた効果を発揮すると言われています。
また、気を巡らせる効果があるため、漢方的な考えでは胸の痛みを取ったり、便秘解消、また逆に下痢症状を緩和してくれる効果があるとされています。
そして、らっきょう一番の効果は、あの玉ねぎと同じ「硫化アリル」による血液サラサラ効果!!
硫化アリルは辛味の元となる成分なのですが、血液をサラサラにしてくれるため、高血圧予防や動脈硬化予防に優れた効果があり、毎日少しずつ食べていきたい成分なのです。
らっきょうの旬と保存方法
らっきょうの旬は5月~6月。
梅雨を前にして体に水が溜まったり、身体が冷えてむくみやすくなっている時期に、自然は考えてこうした食べ物を与えてくれます。
らっきょうは基本的に500グラム~1キロ、2キロと袋に詰められて売られていることがほとんどでしょう。
ですので、良いらっきょうを選ぶとなると大変かもしれませんが、かたくてツヤがあり、なにより「青い芽」が出ていないものを選ぶのがベスト。
酢漬けや塩漬けなどにする場合は、できるだけ粒のそろったものを使うようにしましょう。
らっきょうの保存方法は、長期保存はもちろん古来から使われている保存方法「塩漬け」「甘酢漬け」。
この場合は、買ってきたその日のうちに下処理をして、漬け込むようにしましょう。
そのままらっきょうを食べる場合は、ラップにくるんで冷蔵庫の野菜室へ。
意外にもらっきょうはあまり日持ちのしない食べ物なので、できる限り早く食べきるようにしましょう。
らっきょうにオススメ+食材
【+「鶏肉」で冷え性改善】
らっきょうをそのまま食べるイメージがない人も多いかもしれませんが、らっきょうは基本的に「濃縮された玉ねぎ」と思って良いでしょう。
ですので、泥を落として根を切ったら、薄皮だけ除いてあとは千切りに。
それから同じく薄切りにした鶏肉と一緒に痛めて、塩や醤油で味付けすれば、「らっきょうの鶏肉炒め」の完成。
とても簡単なのですが、らっきょうを使っているという珍しさや、らっきょうのシャキシャキとした歯ごたえが、ジューシーな鶏肉に合ってとてもおいしい一品に。
らっきょうは身体を温める作用があるのですが、そこに気を補う性質のある鶏肉を入れることで、体に活力を巡らせて冷え性改善が期待できる薬膳料理になるのです。
【+「卵&豚肉&米」でストレスの緩和に】
卵と豚肉とお米とらっきょうで何ができるのか……。
そう、なんとチャーハンが作れます!
ストレスで停滞した気をらっきょうが巡らせて、心の機能を回復させる卵と、活力を補うことのできる豚肉、そして元気の源お米を食べることで、身も心も元気になります。
作り方も普通のチャーハンを作るのと同じ。
油を熱したフライパンに溶き卵と細かく切った豚肉、そして細切りのらっきょうを入れて炒め、火が通ったら冷やご飯も投入。
あとは、塩・コショウ・醤油で味を調えたら完成。
一品で栄養面もばっちりなチャーハンの完成です。
らっきょうを食べるときの注意ポイント
おいしくて、ついつい箸の進んでしまうらっきょうですが、ちょっと注意が必要。
下痢や便秘によいとはいえ、硫化アリルは玉ねぎと同じく胃腸に刺激を与えます。
火が通っているものならあまり問題はないのですが、生でらっきょうを食べ過ぎてしまうと、後々胃が痛くなってしまうことも……。
胃腸が弱い場合は下痢をしてしまうこともありますので、生のらっきょうを食べる場合は「ほどほど」で切り上げるようにしましょう。