最近消費量の減ったグレープフルーツは「もはや薬」の域の食材だった!?
グレープフルーツで解毒・二日酔い対策もできる薬膳調理法
近年グレープフルーツの消費量が大きく減ったというニュースがでました。
グレープフルーツは確かに酸っぱくて苦くて、苦手な人も多いでしょう。
また、どうせグレープフルーツを食べるなら手軽なグレープフルーツ飲料を買ってしまうということもあります。
確かに、味もそうなのですが、皮が厚く剥きにくいこともあって、昔ほど食卓に上がらないフルーツになってきたなという体感もあります。
ですが、グレープフルーツは昔からビタミンを補給し、肝臓の働きを整えてくれるフルーツとして、アジア圏の柑橘類の中では特に重宝されてきました。
そんなグレープフルーツを改めて見直したくなる薬膳効果について、お伝えしたいと思います。
グレープフルーツの主な栄養と効果
【グレープフルーツの主な成分】
- ビタミンC
- カリウム
- 葉酸
- カルシウム
- リン
【グレープフルーツに期待できる効果】
グレープフルーツは、匂いそのものも「気を高めてくれる」という効果があり、アロマに使われることもあります。
柑橘類の中でも特にすっきりとした、男性向けの香りでしょう。
そして、グレープフルーツで特筆したいのが、高血圧予防・二日酔い解消・動脈硬化予防・そして、発がん性物質を体外へ排出させようとする働きがあるという、リモニンの効果でしょう。
高血圧予防・二日酔い解消については、漢方的にも昔から言われていることで、「香りで食欲を高め、アルコール分解促進効果と、解毒作用で二日酔いの特効薬」として使われてきました。
また、グレープフルーツに含まれるイノシトールという成分は、動脈硬化予防や肝機能代謝を促進する効果もあり、血管を強くしたり、アンチエイジング機能もあるとされています。
新しいところでは、リモニンが発がん性物質を体外に出す働きがあるという研究結果が発表されたことですが、このリモニンはグレープフルーツのあの苦みの元。
良薬口に苦しとはよくいったものですが、この苦みも体に良いことの証だったのですね。
もちろん豊富なビタミンCや葉酸も含まれているので、妊婦が食べるのもオススメなのですが、ちょっとざんねんなことに、グレープフルーツの皮にはよく防腐剤や防カビ剤が着いていることが多いので、食べる時はしっかり洗って、適量を食べるようにしましょう。
グレープフルーツの旬と保存方法
グレープフルーツの旬は4月~5月。
皮が鮮やかな色で、大きいものほどよく成長した証。
また、ずしりと重い物を選ぶようにしましょう。
因みにグレープフルーツは傷が付きやすいのですが、皮にシミが付いている分には問題ありません。
そしてグレープフルーツを保存する時は、高温多湿を避けて常温で保存。
元々は西インド辺りの暑い地方が原産のフルーツですので、もし冷やしたい場合は、食べる直前に冷蔵庫に入れて軽く冷やしてから食べるようにしましょう。
グレープフルーツは体を冷やす働きがあるため、冷やしすぎると体まで冷やしてしまい、冷えが生じたりお腹を壊してしまうこともあります。
グレープフルーツにオススメ+食材
【+「人参」で二日酔いの解消に】
人参のβカロチンがグレープフルーツの解毒作用をアップさせた、ビタミンCもアルコール分解能力もあるグレープフルーツジュースで二日酔いを退散!
作り方はとても簡単。
人参を擦って絞って、そこにグレープフルーツの果汁を加えるだけ。
甘みが足りないと感じたら蜂蜜を加えても美味しく飲めます。
だるいし、気持ち悪いし、頭が痛くて作るのが面倒くさい!!
という方は、すりおろし人参に、グレープフルーツの果汁を加えて食べてもよいでしょう。
【+「ワカメ」でダイエットフードに!?】
※サラダにしても美味しい※
わかめとグレープフルーツ!?
と思われるかもしれませんが、ショウガ酢でグレープフルーツとわかめを和えると、立派な京懐石的な一品に。
グレープフルーツの香りがストレスを解消し、暴飲暴食を防ぎ、わかめの食物繊維が老廃物の排出に一役買い、ダイエット中のオススメ料理になります。
グレープフルーツの注意ポイント
グレープフルーツには、高血圧予防によい成分がたくさん含まれているため、高血圧のお薬やなどはその作用が大きく出てしまいます。
他にも心臓の薬を飲んでいる場合などは避けた方が良いでしょう。
また、グレープフルーツには腸内にある薬物代謝酵素の働きを抑えてしまう働きもあるため、お薬を飲んでいる場合はあまり食べない方がよいとされています。
特に、女性ホルモンのお薬などはとくに相互作用が多くなるため、心臓の悪い方、ホルモンの調子が悪い方、そしてお薬を飲んでいる方はグレープフルーツは避けるか、薬剤師に相談するようにしましょう。