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ビーツでできる体の循環!?

健康の知恵袋
ビーツでできる体の循環!?

最近では珍しくなくなったビーツは体の巡りをよくするスーパーフードだった

最近では珍しくなくなったビーツですが、これが一体なんなのかを把握している人は少ないかもしれません。

ビーツとは、ヒユ科(ほうれん草と同じ科)のビートの根を食用に品種改良したもので、地方によって「ビールビート」「レッドビート」「カエンサイ」など色々な呼ばれ方をしています。

一昔前は「赤カブ」なんて呼ばれたりした、赤い根のような食べ物ですが、カブ科ではないのでこれは間違い。

北欧や西アジア、アフリカやアメリカではメジャーなのですが、日本はほとんどが缶詰加工されたもので、あとは、栽培用として花屋さんで種が売られているくらいでしょう。

ですが、このビート。

古代ローマ人はこのビートを「解熱剤」や「便秘のお薬」として使っていたのです。

また、医学の父と言われるヒポクラテスはビートの葉を、ケガをしたときの傷口に当てることを推奨していたそうです。

さらに、ビートはその絞り汁に催淫効果があると言われており、実際、人間の性ホルモンの合成に重要な元素である「ホウ素」が豊富に含まれているのです。

その後、時代は遡り、中世にはビートは消化器や血液系の治療に用いられるなど、古来より「薬」としての役割を果たしてきたスーパーフードだったのです。

ビーツの主な栄養素と効果

ビーツ

【ビーツの主な栄養素】

  • 炭水化物
  • カリウム
  • ビタミンC
  • 葉酸

【ビーツに期待できる効果】

ビーツは古来より薬用として用いられてきたほど、栄養に優れている植物。

水分や血の巡りを良くし、胃腸機能の改善を促進してくれます。

そのため、消化不良にもよいと言われており、ロシアの代表的な料理「ボルシチ」には欠かせない食材となっています。

また、熱を取って体に水分を補充してくれるので、熱に伴う食欲低下や喉の渇きにはとても効果的。

さらに血の巡りも良くしてくれる一方で、止血効果もあるため、鼻血や歯肉の出血を止める役割も果たします。

とても鉄分が豊富で、葉っぱも食用になります。

ビーツの旬と保存方法

ビーツ

ビーツの旬は6月~7月と、11月~12月の2回。

3月と8月に種まきをすると、わずか2~3ヶ月で収穫ができる優れもの。

日本では、生のままのビーツを見つけることはなかなか難しいのですが、もし見つけた際は、固くて重いもの、また、手のひらに乗るくらいの大きさの物を選ぶようにしましょう。

そして、保存の際には、ポリ袋にいれて冷蔵庫に保存。さらに、葉付きの場合は、葉の部分は切って、別々に保存するようにしましょう。

因みに、生の状態のビーツが手に入らなくとも、カルディーや大きめのスーパーなどの輸入品コーナーで、缶詰を購入することができますので、そちらを購入した方が簡単でしょう。

ビーツに+αでオススメ組み合わせ食材

【+「ナシAND氷砂糖」で喉と咳に】

コンポート

ビーツはカブのような見た目ですが、水分が多いため、甘くして食べてもとても美味くなります。

そんなビーツにナシと氷砂糖をプラスすることで……ビーツの喉を潤し、熱を取る作用と氷砂糖の喉を潤す作用、さらにナシの潤い作用で、美味しく喉の痛みと咳を鎮める甘いデザートが出来上がります。

作り方は、多めのお水でナシとビーツを煮て、そこに氷砂糖をプラスアルファ。

冷まして冷たくして食べると、喉の痛みも忘れられる美味しくて優しいデザートが出来上がります。

【+「牛肉ANDタマネギAND人参」で胃腸改善】

スープ

ビーツには血流を改善し、胃腸機能を良くする効果があるため、消化が良く栄養価の高い牛肉、血流を更に改善してくれるタマネギ、血液を養い貧血を予防してくれ、さらに食欲不振を改善してくれる人参を足すことで、最高の胃腸改善スープが作れます。

作り方は簡単、「ビーツ、牛肉、人参、タマネギを食べやすい大きさに切って、コンソメで煮るだけ」。

ビーツは水溶性の栄養素が多いので、それを他の食材によって和らげます。
そうすることにより、体の冷やしすぎも防ぐことのできる、一石二鳥メニューとなります。

ビーツにもある注意ポイント

ビーツは、物によっては砂糖が取れるほど糖質が高いため、血糖値が高い人や糖尿病を患っている方は注意が必要。

ビーツを食べると、尿や便が赤やピンクになる場合もあるのですが、安心してください!

それに関しては、ビーツの赤い色素を分解する酵素を持っていないだけですので、健康にはなんの害もありません。

もし、あなたがビーツを食べても赤い尿や便をしなかった場合は……。

少しだけ自慢してください。人類の数パーセントしか持っていないと言われている「ベタシアニン」を分解する酵素を持っているのですから。