夏のお腹の不調は夏の食べ物「パイナップル」で乗り越える昔の知恵
夏バテには夏の食べ物が効果的「パイナップル」でお腹から元気に
夏になると食欲が減り、冷たい飲み物・食べ物しか喉を通らず、さらにお腹が冷えて下痢気味になったり、チャポチャポとお腹から水の音が聞こえる……。
それ「夏バテ」ですよ。
暑さによって自律神経が弱まってくると食欲が減り、冷たくて喉越しの良い物しか口に入らなくなってくるのですが、そうするとどうしてもお腹が冷えて消化不良を起こしやすくなります。
そうなると余計に体力が奪われて、どんどん体から元気がなくなっていくのです。
「そんなこと言っても暑いんだもん」
確かにその通り。
ですが、夏バテに対処すべく、夏には夏バテ対応のフルーツがたくさん採れるのです。
そんな夏バテに効果的な食べ物の中から、今回は「胃腸にも効果的」な「パイナップル」で夏を乗り切る昔の知恵をご紹介します。
パイナップルが消化不良に効果的な理由
パイナップルと言うと南国のフルーツというイメージが強いのですが、日本でも栽培されています。
とはいえ、やはり産地は沖縄。
流通の時期は6月~8月ですが、輸入のパイナップルでしたら通年で手に入れることができます。
パイナップルは体内にこもった余分な熱を取り除く効果があり、さらに豊富なビタミンCとビタミンB1が疲れ解消に役立ちます。
この栄養素のお陰で熱中症予防や夏バテ予防のフルーツとして認められているのですが、更に!!
パイナップルにはタンパク質分解酵素が含まれており、肉類の消化を助けてくれるという嬉しいおまけがついていたのです。
あの「酢豚にパイナップル」というのは、脂っこい豚の揚げ物をパイナップルの消化酵素で分解するという、理に叶った使い方だったのですね。
夏の暑い時期、パイナップルを食べることでビタミンCとB1を補給し、体内の余分な水分を排出させムクミを解消。
さらに、食べにくいお肉と一緒に食べることで、消化不良を高め、食物繊維で排便を促すという、正に夏にうってつけの食材だったのです。
パイナップルの選び方と保存方法
パイナップルを購入するときは缶詰よりも、栄養が抜けていない丸ごとのものを購入するようにしましょう。
パイナップルは触った感じが硬くしまっている物の方が鮮度がよい証拠。
また、上の部分が緑っぽいのは問題ありません。
丸ごと購入すると余ってしまうかもしれませんが、切ってしまった残りはラップに来るんだ上にポリ袋に入れて野菜室に入れましょう。
それでも1日くらいしか持たないので早めに食べる事をオススメします。
因みに、包丁を入れる前のまるのままなら、冷蔵庫の野菜室に入れれば2~3日は保存可能です。
パイナップルは追加食材で更に効果的に
パイナップルはそれ単体で食べても十分栄養もあり、効果的なのですが、やっぱり他の物と一緒に食べてこそ、その効果を倍増させてくれます。
意外な食材との組み合わせでも美味しくなるオススメレシピをご紹介します。
+「鶏肉」で疲労回復効果倍増
タンパク質分解酵素を持つパイナップルは肉との相性抜群。
特にオススメなのは豚……ではなく鶏肉。
鶏の胸肉を炒めて、仕上げにパイナップルを追加するだけ。
ソースは「砂糖・酢・醤油・みりん」で甘酸っぱくすれば酢豚と何ら変わらない味になります。
パイナップルに含まれるクエン酸と鶏胸肉の疲労回復成分とが、夏に疲れた体を元気にしてくれます。
もちろん、消化も良く、甘酸っぱさが食欲をそそる一品です。
+「きゅうり」と「ゴマ」で便秘解消の和え物に!?
意外な組み合わせかもしれませんが、きゅうりもパイナップルも両方とも夏の食べ物で相性はバツグン。
一口大に切ったパイナップルと、同じく一口大に切ったきゅうりを少量の塩で和えて、胡麻をかけると、変わり和えの完成。
甘塩っぱさが後を引く一品に。
パイナップルは豊富な食物繊維があるため、排便を促してくれますし、きゅうりは腸に溜まった熱を取ってくれます。
また、ゴマに含まれる油分は腸にほどよい滑りを作ってくれるので、スムーズな排便が期待できる一皿なのです。
パイナップルを食べるときは○○を飲んではダメ!?
なんにでも合うパイナップルですが、一つだけ……牛乳と一緒に飲むと実はすごく「苦く」なるという欠点があります。
生のパイナップルに含まれるタンパク質分解酵素が牛乳のタンパク質を分解してしまうのですが、分解された牛乳のタンパク質は苦い味になってしまうのです。
通常売られているパイナップル入りのラテドリンクは、一度火を通したパイナップルを使ってタンパク質分解酵素自体を壊してから牛乳と合わせたりしているので苦くありませんが、自宅で作る際は牛乳とパイナップルを合わせないよう注意しましょう。