夏が終わっても気が抜けない「水虫」に関する昔の知恵
「手ごわい水虫」先人たちはこうして治していった!!
夏の終わり。
裸足で過ごすことの多かった皆さんの中には、秋口に入って厚めの靴を履いた時に「あれ?」と違和感を覚える方もいるでしょう。
そうです。水虫です。
裸足で過ごすことの多かった夏。お座敷などで知らないうちに水虫菌をもらってしまったり、川やプールで水遊びをしたのちに、あまり乾かさず過ごして足の裏が長時間ふやけた状態になって、そこから汗腺が広がったり……と、夏の終わりに水虫になるケースが多いのです。
もちろん、これからブーツの時期が来るようになり、長時間蒸された靴の中で水虫菌が繁殖してしまうことも考えられます。
そんな1年中感染の危険のある水虫。
先人たちはどのように対処していたのでしょうか……。
昔からある水虫対策No1「酢でやっつける」
今も昔も、食材の中で最も殺菌能力が強い物といえば「お酢」。
水虫は本当の名前は水虫菌ではなく「白癬菌」と呼ばれるカビの一種が悪さをする疾患。
この白癬菌はアルカリ性の環境を好む菌なため、酸性であるお酢は有効とされているのです。
一番手っ取り早いのが「暖かいお酢の足湯」。
洗面器に人肌程度に温めたお酢を入れ、お風呂上りなどの清潔な足を数十分(酢が冷たく冷めるまで)入れておきます。
これを1週間ほど続けると、白癬菌がお酢に負けて減り、痒みが楽になってくるでしょう。
もし、お酢が染みたりする場合は、染みなくなる程度までお湯でお酢を薄めてみても良いでしょう。
そして、お酢の他にも効果的なのが「梅酢」。
リンゴ酢などでも良いのですが、梅酢をやはり熱いお湯で薄めて、洗面器などに入れ、足湯の要領で患部を浸していくだけで、効果が出ると言われています。
また「木酢液」も効果的と言われています。
ただし、木酢液は木タールという黄色くなる成分が含まれているため、爪や皮膚が黄色くなってしまいます(もちろん、しばらくしたら代謝と共に治ります))。
ですので、透明度の高い木酢液を使うか、他のお酢を選ぶようにしましょう。
いずれも、「その時余っているお酢」を使用するのがおすすめです。
緑茶で殺菌も可能
日本が生んだ緑茶には、強い殺菌力があると言われています。
かの小説家、故さくらももも先生もエッセイで水虫を緑茶で治したことがあると書いていたこともあるのですが、それほど緑茶には強い殺菌成分があるのです。
緑茶で水虫と戦う際のやり方はこちら。
- 緑茶を急須に入れ、普通に1杯分のお茶を出します。
- 出したお茶は飲んでしまって大丈夫ですが、蒸された茶葉は取り出し、使い古しのストッキングなどに入れて、シップのように平たく伸ばしておきましょう。
- その後、寝る前に茶葉入りのストッキングを足の幹部に張り付け、落ちないようにガーゼや包帯などで巻いて、さらにその上からビニール袋で被せて、水が流れ落ちないようにしましょう。
- 朝になったら外し、また夜寝る前に付ける。それを一週間ほど続けてみると良いそうです。
茶葉は出来れば出がらしではない方が効果があるかと思いますので、1杯分だけ出したら、その茶葉を使うようにしましょう。
海外ではアロマオイルを使用
水虫は日本人だけの問題ではありません。
海外でも多くの人が昔から悩まされており、特に、素足に畳みや草履・ゲタといった生活を送ってきた日本人よりも、ブーツや木靴、ゲートルなどで足を覆うことの多かった西洋人の方が水虫に悩まされることも多かったでしょう。
そんな彼らの味方は「ティーツリー」オイル。
ティーツリーのオイルは殺菌力に優れており、かゆみ止めや擦り傷などの消毒液として、家に常備していることも多いほど。
朝晩、ティーツリーオイル(できる限り純度の高い物)を直接指で患部に塗布。
それを3~4日続けていくと、水虫が改善されると言われています。
たくさんある水虫対策
水虫は大昔から多くの人が悩まされていた疾患なため、他にもたくさんの民間療法があります。
- 例えば重曹を3:1の割合でペースト状にして使用する。
- おろしたニンニクを水で少し薄めて、塗る。
- 海水よりもやや濃い濃度の塩水を作り、幹部に塗るなど。
いずれも、水虫が治るまで根気よく続ける必要のあるものですが、市販の水虫の薬が合わない、買いにくい、買いに行く時間がない等の問題があった場合には有効な手法でしょう。
どうしても治らないときや、グジュグジュしてしまって仕方がない時。
感染幹部が広がってきてしまった場合などは速やかに皮膚科へ行くことをお勧めしますが、こうした体に優しい知恵もあることを知っていただければと思います。