夏のシミをきれいに落とす昔ながらの知恵
汗をかきレジャーに勤しんだ夏の洋服は秋になる前に手軽に落とそう
夏は白い服を着ることも多く、汗ジミ・黄ばみの他にも、泥汚れや化粧汚れ、日焼け止めの汚れやBBQなどによる油や食べ物の汚れも付きやすい、洋服にとっての災厄シーズン。
とはいえ、洋服は今も昔も大切な物。
昔の人が着ていた「着物」は気軽に洗えるものでもなく、みんな試行錯誤してきれいな状態を保たせていました。
そんな先人たちの知恵は今の時代にも生かせます。
今回は、夏に多い洋服の汚れを簡単に落とせる、染み抜きの技をお伝えします。
まずはシミの種類を知ろう
シミはその汚れによって対処の方法が異なります。
そのため、「その汚れが何によってできたのか」というものを知るために、「不溶性のシミ」か「油性のシミ」か「水溶性のシミ」かを見分ける方法をお伝えしまうs。
まず、油性のシミですが、基本的に油汚れは縦横に線が入っています。
また、軽く水をかけると油汚れは水をはじくので見分けやすいでしょう。
次に見分けがつきやすいのが水溶性のシミ。
しっかりと滲んでおり、水を軽くかけるとさらにシミが広がり、布地よりも色が濃く見えます。
そして、このどちらでもないのが「不溶性のシミ」。
墨汁やインクなど、一度汚してしまうときれいにしにくい、厄介なシミです。
こぼしてすぐ等はわかりやすいのですが、BBQなどから帰って、油汚れかケチャップのシミかわからないようなものが付いているときなど、この方法で見分けて、正しい対処法を行いましょう。
果汁のシミはお酢で落とす
夏はスイカやパインなど、フルーツを食べる機会の多いシーズンですが、その分白いTシャツにスイカの果汁シミができてしまったということも起こりやすい時期です。
果汁は基本的に、すぐに水でつまみ洗いをすればあっさり落ちるのですが、茶色くなるくらい時間が経ってしまったものは水では落とせないので、酢を使いましょう。
汚れた部分に酢を垂らし、トントンと叩き洗い。
それでも落ちない場合はホウ酸水を使って洗ってみると、茶色く変色してしまった果汁汚れでもきれいに落とすことができます。
ソースには汗止めパウダーが効果的
夏によく使う汗止めパウダー。
実は、ソースの汚れにも効果的。
ソースを洋服につけてしまった場合、粒子が細かく吸収力に優れた制汗パウダーを汚れた部分に振りかけます。
するとパウダーがソースを吸い上げてくれますので、その制汗パウダーをブラシで落とし、その後濡れタオルでたたくように汚れを落としましょう。
お醤油汚れはお酒がいい!?
長期休暇で実家に帰ることの多い夏は、『実家に帰ると出てくる料理No1』ともいわれるお刺身を食べる機会が多いはず。
当然お刺身にはお醤油が付きもの。
ですが、お醤油のシミはとても落としにくい厄介な物。
そこで役立つのが「アルコール」。
アルコールといってもビールやワインなど色の付いたものではなく、焼酎などの無色透明でアルコール度数の高い物がおすすめ。
(ワインなどの色付きのお酒は逆に服にシミを作ってしまいます)
やり方は、シミの付いた部分の下に雑巾やタオルなどを置き、たっぷりと日本酒を染み込ませて、上から押さえていくだけ。
アルコールが醤油と一緒に下に置いたタオルや雑巾に流れていくので、ちょこちょことタオルや雑巾を移動させて、きれいな面を出し、何度か繰り返せば醤油ジミは落とせます。
ポイントとしては、擦らないこと。
擦ると余計繊維に醤油が染み込んでしまうので、注意しましょう。
転んだりすることの多い子供の血液シミ
夏休み。
はしゃいで転ぶ子供も多く、親御さんをハラハラさせてしまうでしょう。
怪我自体は大したことがなくとも、血液汚れがズボンの膝などににじみ出てしまうと、頑固な汚れとなって残ってしまいます。
血液はタンパク質でできているため、お湯などで洗うのは絶対にNG!!
頑固な血液汚れは、冷水で。
それでも落ちないときは「大根おろしの汁」を使って落とします。
大根に含まれるジアスターゼは、たんぱく質を分解する働きがあるため、血液も分解してくれきれにする手伝いが期待できます。
大根おろしをガーゼに包み、血液ジミができてしまった部分をトントンと叩いていくと、分解された血液が徐々にきれいになっていくでしょう。
自由研究で使われたインクの染みにはレモンが最適
自由研究で子供が使いがちな「インク」。
インクは不溶性がほとんどで、時間が経てばたつほど落ちにくくなる厄介なもの。
そんなインクもレモンのスライスに塩を振りかけて擦ると、レモンの漂白作用でだんだんとシミが薄くなってきます。
その後、水洗いすることできれになることが多いので、子供を叱ったり、洋服を捨ててしまう前にぜひ、お試しください。