おせち以外にも毎日食べたい黒豆健康法を先人たちに学ぶ
ポリフェノールぎっしりの黒豆は毎日食べたいスーパーフードだった
黒豆というと「おせち料理」にある、甘い黒い豆……というイメージくらいしかありませんが、おせち料理に加わる素材は基本的に縁起が良くて、健康に良い物。
昔の人たちが大切にしてきた黒豆は、いま改めて注目されているスーパーフードなのです。
- 血液サラサラ効果
- 膝痛改善効果
- ダイエット効果
- 美肌効果
- アンチエイジング効果
- 関節痛やリュウマチ改善効果
など、複数の効果が期待されているのですが、それもこれも、あの黒い皮に含まれている『シアニジン』という成分がすごいから。
シアニジンはポリフェノールの一種なのですが、血液サラサラ効果があります。
それも普通に「血液サラサラ効果がある」と言えるだけではなく「即効性がある」と付け加えることができる優れもの。
血液には「白血球」や「赤血球」等があるのですが、その中に怪我をしたときに血を止めてくれる「血小板」というものがあります。
人間の体にとってなくてはならない血小板ですが、これが固くなってしまうと、血流が悪くなり血液がドロドロに……。
ですが、シアニジンは血小板を柔らかく正常な状態に戻してくれるため、血液がサラサラになるのですが、食べた1時間後に効果が現れたという研究結果もあるほど、即効性があるのです。
また、シアニジンはポリフェノールの一種なのですが、ブルーベリーの3倍、ブドウの15倍ものポリフェノールが含まれている黒豆は、アンチエイジング効果や美肌効果も抜群。
さらにシアニジンは脂肪を包み込んで、体外に排出してくれる作用があるため、ダイエット効果もあるというのです!!
そんな黒豆の効果的な使い方を昔の知恵からご紹介します!!
黒豆は「煮汁」にこそその価値がある!?
黒豆は、その豆自体にももちろん栄養があるのですが、基本的に豆なので煮詰めて柔らかくする必要があります。
そのため、栄養のほとんどが煮汁に移動するため、その煮汁こそが真のシアニジンの宝庫。
黒豆本体よりも煮汁の方が10倍ものシアニジンが含まれているのです。
血液サラサラ・ダイエット効果を期待するなら「黒豆煮汁」がおすすめ。
【黒豆煮汁の作り方】
■材料■
- 黒豆…………120g
- 水……………2L
■作り方■
- 黒豆を買ってきたら5時間ほど水に浸します。
- 充分に水を含ませたら中火で5分ほど煮ます。
- 水が少し黒っぽくなりますので、そうしたら完成!!
茶こしで黒豆を漉して、その煮汁を飲みましょう。
飲みにくい場合は、甘く煮つけて汁ごと黒豆を食べるのもありなのですが、どうしても砂糖で糖分が上がってしまいますので、砂糖を入れる場合は控えめに入れましょう。
毎日飲みたい黒豆茶
黒豆煮汁を作って飲んだり、黒豆の甘煮を食べるのも良いのですが、毎日摂取し、抗酸化作用でアンチエイジング効果を期待するなら、飲みやすい「黒豆茶」がおすすめ。
今ではスーパーでもパックに入った黒豆茶が売っていますが、どうせなら手作りしてみましょう。
作り方はとても簡単です。
【手作り黒豆茶の作り方】
■材料■
- 黒豆……10g
- 水………1.8L
■作り方■
- 黒豆をしっかり乾煎りします。
- 香ばしい匂いが出るようになったら、ミキサーで粉末状にします。
- お鍋に粉末になった黒豆と水を入れて、10分ほど沸騰させたら完成。
茶こしで黒豆を漉して、飲みましょう。
1回で1.8Lとかなりの量が作れるのですが、健康な人間が1日で飲むおすすめの水分量が約1.5Lだと言われているので、朝に1杯、水筒に入れて職場へ持って行き少しずつ飲んで、帰宅後に1杯。
そして、入浴後や食事の際などに飲んでいけば丁度1日分としてよい水分補給量になります。
水を飲むことによるデトックス効果も得ることができ、一石二鳥です。
意外な効果「膝痛・リュウマチ改善」の黒豆酒
シアニジンは血液サラサラ効果があるのですが、そこにお酒(アルコール)による血流促進効果が加わることにより、関節痛やリュウマチの血流が滞ることによる痛みを和らげる効果があると言われています。
「黒豆酒なんて聞いたことない!」と思われるかもしれませんが、昔の人はこのように黒豆酒を作っていました。
【黒豆酒の作り方】
■材料■
- 焼酎……600ml
- 黒豆……100g
■作り方■
- 黒豆を水で洗い、よく水気を切ります。
- 黒豆を5~10分から入りします。
- 乾煎りできた黒豆を瓶などの密閉容器に入れて、焼酎を注ぎます。
- 1晩置いて布で漉して完成。
この黒豆酒のビンの中に、2~3片のニンニクを入れると、さらに効果が倍増し元気も促進されます。
胃に負担がかかりやすくなるのですが、胃などに問題ない方は試してみると良いでしょう。
黒豆は占いにも使われた歴史ある食べ物
黒豆のシアニジンはごく最近になって知られたもの。
ですが、昔の人たちは身体によい豆という認識があり、大切に黒豆を扱ってきました。
そんな黒豆は丹波篠山が有名ですが、丹波地方では、その年最初の雷が鳴ったらとうじ豆(餅を砂糖で煮溶かして、黒豆で固めた物)を食べるという風習があります。
現代の丹波富士
これは、雷が鳴って、いよいよ夏になるという時に夏バテに効果的な黒豆を食べるとよい……ということを、本能的に悟り、風習にしたのではないかと思われます。
そんな黒豆。
お正月とはいわず、日ごろの飲み物食べ物として、もっと愛用していってもよいのではないでしょうか。