シイタケでマルトクな昔の知恵で生活習慣病予防
生活習慣病予防に最高なシイタケは昔の知恵で100倍効果が向上する!?
100倍……は言い過ぎかもしれませんが、シイタケは調理法・食べ方ひとつでその効果が5倍も10倍も増加する、漢方薬的なキノコ。
中国では干ししいたけは漢方薬として扱われているほどで、貧血や高血圧に効果的な生薬として一般的です。
そんなシイタケ。
国によっては「カエルの傘だから食べない」という、メルヘンな理由で食べないところもありますが、フランス含むや欧米でも「shitake(シイタケ)」とそのままの読みで人気のキノコ。
中国では紀元前5000年ほど前からキノコが食べられていたという形跡が出土していたり、日本へ渡ってきたのは9世紀ごろと考えられているほど歴史のあるキノコですが、大昔は栽培方法が確立されておらず、自然に自生したものを採取して食べていました。
ですが、シイタケは精進料理の大切な材料であり、たくさんの逸話があるほど高価な食材でした。
シイタケの驚きの栄養
シイタケは血の流れを促し、胃腸を元気にする働きがある他、抗がん作用・コレステロールを下げる・高血圧予防・動脈硬化予防など、生活習慣病予防に優れた効果のある成分がたくさん含まれています。
もちろん、低カロリーで食物繊維が豊富。ダイエットにも最適です。
稀に、生シイタケによるアレルギー「シイタケ皮膚炎」という反応を起こす場合もありますが、それはシイタケに含まれるレンチナンという成分にアレルギー反応を起こす体質の人もいるそうで、アレルギー体質の子供などは注意が必要ですが、成人病予防にオススメのシイタケは、ぜひ、大人の人こそ食べて欲しい食材です。
干してシイタケの効果を×2倍に!!
シイタケに含まれるエルゴステリンという物質は、コレステロールを下げることで知られています。
そのエルゴステリンは日光に当たるとビタミンDに変わり、カルシウムや骨の代謝の手伝いをしてくれます。
また、免疫力向上やアレルギー症状を改善する働きもあるので、ぜひ効率的に摂取していきたいところ。
ですので、シイタケは食べる前に「日光浴」させるのが基本なのですが、さらにおすすめなのは「干しシイタケにすること。
簡単に干しシイタケを作る方法としては、針金ハンガーの端を切って、シイタケを目指しのように通して風通しの良く、日のあたる場所に吊るすだけ。
場合によっては「干しシイタケ」として売られているにもかかわらず、風や温風ガスを当てることで乾燥させただけのものもありますので、干しシイタケであっても一度日光に当てることをお勧めします。
因みに、干しシイタケを戻す最高の方法は、「半日かけてゆっくり戻すこと」。
短時間では干しシイタケに凝縮されたうまみ成分や栄養素を戻し切ることは出来ません。
半日から一日かけてぬるま湯につけて、しっかりと戻したら、その戻し汁も料理に活用することで、シイタケの栄養効果が更に×2倍になるでしょう。
食べ合わせでも効果が倍増するシイタケの裏技
シイタケは干して戻して、健康効果が×4倍になったところで、更に食べ合わせによってもその効果が倍増していきます。
高血圧予防なら「+チンゲンサイ」
干しシイタケに、ビタミン・ミネラル・抗酸化作用があるチンゲンサイを組み合わせることで、コレステロール値を下げて、血液サラサラ効果をもたらすことができます。
それによって、高血圧予防もできるので、「ちょっと血圧が気になる……」という方は『チンゲンサイと干しシイタケのスープ』がおすすめ。
作り方は簡単で、干しシイタケの戻し汁と、刻んだ干しシイタケを沸かし、その中に刻んだチンゲンサイを入れて、塩コショウで味を整えるだけ。
この時塩を入れすぎてしまうと、せっかく高血圧予防で飲んでいるスープで、また血圧が上がってしまいますので、干しシイタケの出汁を堪能するように、塩分は控えめにしましょう。
骨粗しょう症予防に「+牛乳」
意外な組み合わせでおすすめなのが、牛乳と干しシイタケ。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があるのですが、それと共にカルシウムの代表でもある牛乳を一緒に飲めば、スムーズなカルシウム吸収が期待できます。
一見合わなそうな組み合わせですが、牛乳を火にかけて、刻んだ干しシイタケと干しシイタケの戻し汁。そして、刻んだキャベツを入れてコンソメを入れれば、簡単おいしいクリームスープができます。
実は、キャベツにはフラボノイドなどの抗がん作用のある物質が豊富に含まれています。
そして、干しシイタケにも抗がん作用のあるベータグルカンという成分が含まれているので、×2倍のがん予防が期待できるスープにもなるのです。
骨粗しょう症を予防しつつ、ガン予防もできる干しシイタケのクリームスープは、ぜひおすすめしたい1杯です。