季節の変わり目は心と体をリラックスさせる知恵
体調の変化をきたしやすい季節の変わり得は心と体をリラックスさせることが大切
四季の変化が大きい日本は、昔から季節の変わり目は心と体を大切する期間とされてきました。
特に、春から夏と夏から秋の季節の変わり目は、気圧、気温、湿度の三つが大きく変動しやすく、「三寒四温」「女心と秋の空」という言葉があるように、1日の中でも体感できるほどの変化があります。
一説によると、人間の自律神経は5度以内の気温の変化には耐えられるようにできているそうです。
つまり、言い換えれば、人間は6度以上の気温変化には耐えられず、大量を消耗してしまったり、神経が疲れてしまったりする……ということなのです。
夏の暑さも非常に体力を消耗するのですが、その疲れを引きずったまま、季節の変わり目に突入してしまいますので、無駄に熱を出したり風邪っぽくならないよう、先人たちの知恵を使って、心と体を優しく、自然にリラックスさせましょう。
足湯をするなら『ラベンダー足湯』がおすすめ
足湯は、足首から下を温めるだけのことなのですが、体の熱の巡りをよくし、冷えやすい末端を温める効果的な入浴方法です。
しかも足湯ならテレビを観ながら、本を読みながらなど、いつでもリラックスタイムを楽しむことができ、季節の変わり目の特に秋の夜は、昼に比べて身体が冷えやすいため、心身ともにリラックスできるおすすめ方法。
やり方は大き目のバケツに、40度くらいの熱めのお湯を入れ、ラベンダーの精油を入れて足首より少し上まで浸けるだけ。
蒸気によって鼻元までラベンダーの良い香りが上がってきますが、ラベンダーの香りには優れた鎮静効果があるため、体は温まり、心はゆったりとします。
冷めたらお湯を足して、春や秋なら30分、冬なら1時間ほど足を浸けていると、体全体が暖まり、少し汗ばんでくるでしょう。
汗ばんできたら体が暖まった証拠。
少し時間より早くても足湯をやめて、体が冷える前に汗をよく拭きとりましょう。
ただ、この足湯、体が暖まり血圧が上がるため、妊娠中の方や高血圧の方は控えるように気をつけましょう。
シナモンティーはリラックスだけではなく風邪薬としても使われてきた
シナモンは、漢方としても大昔から利用されてきましたが、西洋でも風邪薬・強壮剤として利用されてきており、魔女狩りの時代では、魔女の扱う基本の薬としてみなされていたほど。
底に消化促進効果があり、副交感神経を優位にしてくれる甘い香りの「ナツメグ」を加えることで、体を温め心を鎮める効果のあるお茶ができます。
足湯と違い、こちらは身体の中から温める方法。
どちらを選んでも良いので、リラックスしたいときは、さらに少量の牛乳を加えてミルクシナモンティーにすれば、安眠効果もばっちりです。
シナモンティーの作り方は、紅茶を入れて、そこにシナモンスティック(ない場合はスーパーで売っているシナモンパウダーでも可)を少量入と、ナツメグを少量入れて香りを楽しむようにして飲みましょう。
もちろん、牛乳を入れても美味しくいただけます。
ただし、シナモンもナツメグもスパイスであり、ハーブであり、漢方薬。
入れ過ぎと粉っぽくなったり、辛くなったりしてしまいますし、薬効が強くなってしまいます。
子供には薄めで少量を。妊婦や高血圧の方、肝臓に不安がある方、そのほか慢性疾患をお持ちの方は、控えるようにしましょう。
青じそのお茶は漢方でも鎮静剤として使われてきた
漢方では神経を鎮めるために使われている青じそ。
その香りは爽やかで、食欲を増進し、気分をすっきりさせてくれます。
青じそ茶の作り方は簡単で、青じそを荒く刻み、湯呑にその粗く刻んだ青じそを入れて熱湯を注げば完成。
香りを楽しみならがゆっくりと飲みましょう。
青じそだけでは味が足りない……という場合は、梅干しを1つ入れ、それを崩しながら飲むと梅茶のような味になりとてもおいしく飲めます。
ただし、青じそは農薬を多く必要とするため、自家製や無農薬の物ではない限り、よく洗い、できればしばらく水に浸して農薬をしっかりと取ってからお茶にするようにしましょう。
干しシイタケ茶でイライラを鎮めよう
干しシイタケにはビタミンDが豊富。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促してくれるため、カルシウム不足によるイライラを防ぐ効果があり、苛立った心をしずめるのに最適。
刻んだ干ししいたけを湯呑に入れて、お湯をそそぎ、茶色に色がつくまで蒸したら完成の干しシイタケ茶は、味が足りないときは塩を足して飲んでも美味しくお飲みいただけます。
「あ~今日はイライラしたな」
そう思った日は、帰ってから干しシイタケ茶を飲み、少しゆっくりしてから夜ご飯を食べると、リラックスして消化も良くなり、食欲も増し、おいしくご飯が食べられるでしょう。