柑橘がすごい! 今も昔もストレス解消には柑橘類が効果的
香りだけではない!!柑橘類を利用した昔ながらの健康の知恵
レモン・カボス・すだち
いずれも日本人にとってなじみ深く、柑橘類、もしくは「ミカンの仲間でしょ?」とすぐわかる果物ですが、これらに共通する点はこれだけではなく、「爽やかな香り」という特徴があります。
レモンは基本的に輸入がほとんどですが、比較的甘めの香り。
カボスは青く爽やかな香りが強く、すだちはそれよりも濃い香りが特徴的。
どれも、柑橘系の香り……と言ってしまえばそれまでなのですが、この香りにはストレスを改善させる効果だけではなく、消化吸収能力を高めたり、夏バテを防止する効果があると言われています。
確かに、夏の暑い日に冷たいうどんにカボスやすだちをかけて食べたり、スポーツの後にレモンのハチミツ漬けを食べたりしますが、それにはこういった理由があるのです。
そんな「香り優先」の柑橘類をより上手に利用できる、昔ながらの知恵をご紹介したいと思います。
香りだけじゃない柑橘類の効果
レモン・カボス・すだち。
この3つはどちらかというと、そのものを食べるというよりも、香りを楽しむ方がメインの柑橘類。
果肉は酸っぱく、皮はとても苦いので、使う時は基本的に果汁を絞って使うことになりますが、それは昔から同じ。
ミカンやグレープフルーツと違い、こうした果汁や香りを楽しむ柑橘類は多く、脳神経の現象防止に役立つと言われているシークワーサーや、花粉症対策でおなじみとなったジャバラもこの部類に入るでしょう。
ただ、レモン・カボス・すだちはその物自体が小さく、大量の果汁を得るのは難しいところ。
そのため、昔からこれら柑橘類は果汁を絞り香りを楽しむように使われてきました。
それでも、香りには「ストレス解消」「食欲増進」「夏バテ防止」などの効果があり、果汁には「痰きり」「咳止め」「肥満防止」等の他、酸味が喉の渇きを鎮める作用があるため、暑い時の水分補給にぴったりとして利用されてきました。
ヒマラヤ生まれのレモンはアメリカの健康飲料!?
レモンは大昔、ヒマラヤ周辺を起源として広まったと言われ、古代ヨーロッパでは観賞用だったものが、中東に渡るにつれて「医食同源」の考えの元、レモンを料理として使うようになっていきました。
その後、全世界へと広がっていったレモンですが、ビタミンの不足しがちな当時の船乗りたちに「壊血病を防ぐ食べ物」として愛され、アメリカに伝わり、19世紀のアメリカでは、レモネードはノンアルコールの健康的な飲み物としてよく飲まれるようになったのです。
ビタミンCを豊富に含み、喉の渇きをいやすことのできるレモンは、疲れをいやすクエン酸も含んでいるため、ハチミツや砂糖と混ぜて飲むレモネードが、乾燥しがちなアメリカに広まったのも自然なことかもしれませんね。
【おいしいアメリカンレモネードの作り方】
- レモン…………4つ
- 砂糖……………50g
- 水………………500ml
①レモンを絞りコップに入れる(レモンを切った時に1~2枚スライスレモンをとっておきましょう)
②水と砂糖を鍋に入れ、温めて砂糖を完全に溶かす。
③熱が取れたら、レモンを混ぜ、氷を入れたコップに注ぎ、スライスしたレモンを入れましょう。
スイカ汁を混ぜて夏を乗り切るスダチの知恵
スダチのシーズンは8月~10月の暑さが身体に溜まる時期。
その時に、おすすめなのがスイカのしぼり汁と合わせて「スイカジュース」を作ること。
スイカは身体の熱を冷ます効果があり、胃腸を整え疲れを取り払ってくれるスダチと合わせると最高の組み合わせに。
スイカの甘さと柑橘の香りがおいしい1杯になります。
【スイカの柑橘ジュース】
- スイカのしぼり汁…………コップ一杯分
- カボス……半分
①スイカのしぼり汁に半分に切ったカボスを絞り入れる。
②よく混ぜて氷を浮かべたら完成。
高血圧予防にもなる菊花和えも最高
食用菊には身体に溜まった熱を取り除く効果があり、中国ではお茶とブレンドして飲んだりしています。
そんな菊花の効果と、すだちに含まれる血圧を下げる効果のあるヘスペリジンを合わせると、高血圧予防に最適。
ヘスペリジンは柑橘類の皮や筋に含まれるため、カボスより酸味が控えめで香りのよいすだちを丸ごと使いようにしましょう。
【すだちと菊花のバターチキン醤油】
- すだち……1個
- 菊花……一握り
- 鶏モモ……半分
- 醤油・バター……適量
①バターをフライパンに溶かし、鶏もも肉をしっかりと焼きます。
②すだちを薄く輪切りにします。
③焼いたチキンに醤油で味付けをしたら、すだちと菊花を和えて完成。