秋の鼻づまりに昔のやさしい知恵が効く
気温の変化やブタクサの花粉「秋の鼻づまり」は自然の力で対処
秋は昼間は汗ばむほど汗ばむのに、夜は毛布が欲しくなるほど寒くなったりと、気温の変化が激しく体調はもちろん、自律神経が乱れてしまいがち。
そのため、寒暖差などで鼻水、鼻づまりを起こすことが多く、この時期から春の終わりまで鼻声で過ごすハメになる人も……。
もちろん、イネやブタクサのアレルギーを持っているかたは、外に出ただけでくしゃみを連発してしまうことも。
そんな鼻症状、アレルギーや自律神経失調症という病状や概念すらなかった昔でも困っていた人は大勢いたようで、自然の、しかもごく身近なもので鼻の通りを良くする方法は編み出されていました。
今回は身近なもので鼻づまりをスーっと緩和してくれる、昔ながらのやさしい知恵をご紹介いたします。
せっかく鼻うがいをするなら「番茶」で
花粉の時期になると鼻うがいをする人が出てきますが、この鼻うがい、喉のうがいと同じように、アレルギー物質である花粉や埃などを洗い流す効果があり、アレルギー性の鼻症状には効果的と言われています。
日本では、鼻うがい用のキットも薬局で売られていたりもし、多くの人の注目を集めていることがうかがえます。
ですが、この鼻うがい、なにも近年に始まったことではないのです!!
日本では昔から目や鼻、そしてうがいなどの習慣があったのですが、その際カフェインが少なく炎症を鎮める働きのある「番茶」を利用して行っていたのです。
番茶を目薬にするというのも驚きですが、番茶の鼻うがいは今でもお勧めできる昔の知恵。
やり方は簡単で、「番茶に熱湯を注ぎ2分ほど蒸らした濃い目の番茶200ccに、塩を大さじ1杯入れて、冷めたらスポイトで鼻に入れて鼻うがいをする」だけ。
塩の加減や温度を間違えると染みたり、暑かったり冷たかったりしますが、「そもそも鼻に入れるのが怖い!」という方は、脱脂綿やコットンに番茶を染み込ませて、それを鼻に詰めておくだけでも効果あり。
しばらくしたら脱脂綿を取り出し、鼻をかみましょう。
せっかく鼻うがいをするなら、生理食塩水よりも番茶で抗炎症効果も添えてみましょう。
鼻血止めにも効果的な大根おろしのしぼり汁の効果
大根には炎症を鎮める効果の他、マグネシウムや鉄分が豊富に含まれているため、粘膜の炎症を癒すのに最適。
そのため、昔から喉の健康のために「大根飴」というものが作られてきたのですが、この大根おろしの汁は鼻づまりにも効果的。
大根は葉に近いほうほど辛くないため、出来る限り頭の方の部分をすりおろし、キッチンペーパーで絞ります。
こうしてできたしぼり汁はコットンや脱脂綿に浸し、軽く絞ったら鼻に詰めます。
こうすることで、炎症が収まり早く鼻づまり症状が良くなるのですが、数分間詰めっぱなしにしてしまうと、大根の辛みで鼻の中がヒリヒリしてしまうので、1~2分以内には出すようにしましょう。
また、早く効果を得ようと、脱脂綿などを鼻の奥まで入れてしまうと抜けなくなったりしてしまうので、無理せず試すようにし、子供にはこの方法は使わないようにしましょう。
風邪にも効くかも!?ネギの鼻湿布
ネギは昔から、風邪をひいたときに焼いて首に巻くと良い……と言われていましたが、それは、ネギのネバネバ成分が気管支粘膜を刺激して炎症を鎮めてくれるから。
その効果を利用して、ネギを鼻に湿布のように貼ると、呼吸が楽になるというワザがあったのです。
「ネギを鼻に貼る!?」と不思議に思うかもしれませんが、この方法は鼻の穴に入れるタイプではないので安心。
ネギの白い部分を厚さ1センチくらいの輪切りにして、それをさらに半分にして、中心の芯を取り除くと、ネギはぺらりと薄い紙のように重なっているのがわかるかと思います。
その1枚を取り出し、ネバネバしている内側を皮膚に向けて、鼻っ柱を覆うように貼ります。
たったこれだけでOK!!
あまり目に近いと目が染みてしまいますので、そこは自分で丁度よい場所を調整しつつ、鼻筋にネギを貼っておきましょう。
因みに、ネギは犬や猫などペットにとっては猛毒。
ネギをつけたまま寝てしまい、それをペットが食べてしまった……なんてことが起こらないように、注意しましょう。
ハーブの地域に昔から伝わるミントティーの効果
ミントはあまた多くあるハーブの中でも基本中の基本と言われるほど、よく使われるハーブの一種。
当時「魔女」と言われて迫害されたハーブを上手に使いこなしていた女性たちはもちろん、それよりももっと大昔からミントに含まれる抗アレルギー作用は人間に利用されてきあmした。
この抗アレルギー作用は、ミントポリフェノールのおかげなのですが、生よりもドライ(乾燥)タイプのミントの方がより効果的と言われています。
ですので、鼻がつまって気になる時は、ドライミントをティースプーン1杯ほど熱湯で蒸して、ミントティーを作って飲んでみましょう。
ただし、妊娠中の方や高血圧の方は効果が強く出てしまうこともあるため控え、子供には薄めたものを少量ずつ様子を見ながら飲ませるようにしましょう。