少しでも長くおしゃれを続けたいから昔の知恵で手入れをしよう
物持ちの良かった先人たちからアクセサリーの手入れ方法を学ぼう
貴族や極一部の裕福な人しかアクセサリーなどの貴金属を手に入れることができなかった昔。
それは昭和になっても変わらず、手に入れたアクセサリー、貴金属はそれはそれは丁寧に手入れをされ、今に受け継がれていました。
アクセサリーの手入れといっても、特別な化学薬品なんてなかった時代、目からうろこの手近なもので行っていましたが、今ではケミカルなものにアレルギー反応を起こしてしまう者や、使い捨ての物が多く、そうした先人たちの知恵は見直されています。
せっかく手に入れたアクセサリーを長く、きれいに持たせるためにも、身近で、使いやすいアイテムを使った手入れ方法を学んでみましょう。
真珠の手入れは〇〇油で!?
真珠は世界各地で古くから宝石として珍重されてきました。
記録に残るところではエジプトでは紀元前3200年頃前からすでに知られていたとされていますが、宝石として扱われるようになったのはもう少し後の時代。
ですが、クレオパトラが酢に溶かして真珠を飲んでいた……という説は有名なところ。
また、海に囲まれた島国である日本は、古くから真珠の産地として有名で、縄文時代の遺跡から、糸を通してアクセサリーとして使われたことが推測される淡水真珠が出土するほど。
そんな真珠ですが、柔らかく傷のつきやすいことから、柔らかい布で拭くくらいしかできないと思われがちです。
ですが、真珠は水洗いできず、汗や化粧品に弱いため、本当は手入れが欠かせない宝石なのです。
ですので、真珠のネックレスなど、真珠を使用した後は柔らかい布でこまめに拭いて5回に一回くらいは「オリーブオイル」を染み込ませた布で拭くようにしましょう。
因みにクレオパトラが真珠を酢で溶かしたという話からも分かる通り、真珠は酸で溶けてしまいます。
手入れの際には酸性の物、果汁などに注意しましょう。
金のネックレスは実は〇〇で簡単に手入れができた?
ゴールドのネックレスは1本あれば使いまわしの利く便利なアイテムですが、それゆえに黒くくすんでしまいがち。
最初は柔らかい布で丁寧に拭いていけば汚れが落ちるのですが、だんだんとそれだけでは汚れが落ちにくくなっていきます。
汚れが目立つようになってきたら、熱めのお湯に浸した柔らかい布を絞って、拭いてみましょう。
アクセサリーに付着する汚れの大半は、皮脂汚れ。
油は熱で溶けますので、お湯で簡単に汚れが落ちるのです。
ただし、金も酸に弱いため、酸性のものに浸けたりしないように気をつけましょう。
ネックレスが絡まった時は〇〇でほどこう
細い鎖のネックレスが絡まった時は、無理矢理引っ張るのはNG!!
容易く切れてしまいます。
ですので、ネックレスが絡まった時はベビーパウダー(昔で言う汗知らず)を絡まった場所にふりかけて、軽くもむようにしてほぐすと、あっという間にすんなりほどけていきます。
因みに、ベビーパウダーがない場合は、右手と左手に縫い針を持ち、その縫い針でネックレスを持ち上げるようにしてほどいていくと、不思議なことにあっさりとほぐれていくことがありますので、お試しください。
時計のガラスに傷がついたら……
腕時計のガラス面はいつの間にか細かい傷がついてしまいがち。
昔は腕時計なんて超高級品。
ですので、手入れも自分たちで念入りにしていました。
その方法は「歯磨き粉」。
ガーゼを指先に巻、先端に練り歯磨き粉を少量つけて磨いていくと、目の細かい研磨剤の役目を果たしてくれるため、傷が取れていきます。
仕上げに乾いたガーゼで拭き取れば手入れの完了。
あまりやり過ぎるのも良くないのですが、半年~年に一度くらいはやってみると良いでしょう。
ダイヤモンドだけに使える手入れ方法
他の宝石とは異なり、熱に強いダイヤモンドだからこそできる、オンリーワンな手入れ方法があります。
ダイヤモンドの指輪などが汚れてしまった場合、中性洗剤を1滴たらして熱湯の鍋の中に入れてしまうのです。
その鍋の中に粉せっけんを大さじ一杯入れて、火にかけていきます。
吹きこぼれそうになったら差し水をして、それを5~6回繰り返します。
その後、新しい水に取り換えて、再度煮立たせてすすぎ、箸などで取り出します。
感想は布の上に置いて自然乾燥でOK。ここではあえて拭かないのがポイントです。
こうすることで、アクセサリーの隅々まで汚れが取れて、見違えるようにきれいになりますが……これは熱に強いダイヤモンドだからこそ使える方法。
ダイヤモンドに似ているジルコニアや、イミテーションのガラスの指輪などでやってしまうと、割れてしまう可能性が高いので、くれぐれも注意しましょう。
もちろん、他の宝石に対しても使わないようにしましょう。