急な気温の変動で腰が痛くなったら昔の知恵!!
暑さ寒さで腰痛が発生したらおばあちゃんのやさしい知恵で手当てしよう
厳しい暑さもひと段落。
ようやく涼しく過ごしやすい時期が来た……と思って気を抜いていると『ゴキ!!』と痛い、腰痛が……。
他の哺乳類と異なり、二足歩行がメインの私達人間にとって腰痛は、切っても切り離せない難儀な症状。
特に、夏の暑さが疲れとなって残る秋は、朝晩の寒暖差によって筋肉にも負担がかかりがち。
うっかり気を抜いてぎっくり腰になってしまうことはもちろん、常に筋肉疲労がたまって腰が重くなってしまう慢性腰痛は、昔から人間を悩ませてきた症状でした。
そんな慢性腰痛は、お婆ちゃんの知恵を活かせばすんなり調子が良くなることも!!
酷いぎっくり腰に発展する前に、優しいケアですっきりしましょう。
ヨモギ湯でじんわり筋肉疲労を癒そう
夏場に青々と茂るヨモギは収穫して2~3日陰干しするだけで『薬湯』の元、ヨモギ湯の元になります。
腰痛だけではなく、肩こりや筋肉痛にも効果的なヨモギは、乾燥させた葉っぱ100グラムをネットに入れて、1.5ℓのお湯で10分ほど煎じれば、ヨモギエキスがしっかり出ますので、それを浴槽へ入れるだけ。
ヨモギの独特のあの香りは「シネオール」という成分でできており、体を芯から温めて、血行を良くしてくれる効果があります。
特に筋肉のこわばりが酷い場合は、ネットに入れたヨモギで患部を優しくこすってあげるとさらに効果的でしょう。
夏の間に茂ったヨモギは、こうして秋~冬に大活躍の薬湯になりますので、ぜひ雑草扱いして放置したり捨てたりせずに、しっかりと干してとっておきましょう。
また旅ができるほど元気になれるマタタビ酒で腰をすっきり!!
マタタビとは、キウイに似た小さな実をつけるツル科の植物で、猫の大好物としても知られています。
猫に与える際は大体木の枝の状態か、粉にした状態で売られているので実物を見たこともない方も多いかと思いますが、実は、結構そこら辺の野山に茂っていたりします。
特に7月~9月に実をつけるのですが「あれ? キウイの子どもかな?」なんて思っていたらマタタビだったなんてことも。
マタタビの中でも、虫こぶ状になった物は特に「木天蓼(もくてんりょう)」と呼ばれており、関節痛や冷え性の特効薬として昔から珍重されています。
マタタビはその名の通り「食べるとまた旅に出るほど元気になる」という由来からきており、マタタビには鎮痛成分が含まれているほど。
この鎮痛成分は「アクチニジン」と呼ばれており、お酒に溶け出る特徴がありますので、マタタビの実を焼酎に漬けた『マタタビ酒』は腰痛にとても効果的。
寝る前に毎日15mlほど飲むと次第に腰が軽くなるのを感じるでしょう。
もし、「マタタビなんて見たこともない!!」という場合は、実は市販でもマタタビ酒が売っていることもありますので、ぜひお試しになってみてはいかがでしょうか?
将軍を支えた!? スイカズラ湯で薬効を体感
その独特の形で覚えている人も多い、スイカズラ。
おじいちゃん、おばあちゃん世代では、子どもの頃にそのスイカズラの蜜を吸っておやつとしていた人も多いのではないでしょうか。
スイカズラは、ツツジのように花の根本には甘い蜜がたっぷり含まれており、漢字で書くと『吸い葛(かずら)』と書くほど、昔から人々に吸われてきた花です(笑)
そのスイカズラ。
実は、茎や葉にクロロゲン酸と呼ばれる、消炎作用物質を含んでおり、重い鎧を着ることの多い戦国時代の侍たちの薬酒として愛されてきたのです。
驚くべきことに、スイカズラをみりんと焼酎に漬けたスイカズラ酒は、なんと徳川家康にも愛飲されており、人生50年と言われていた中75歳まで生きた将軍を支えた一因ではないだろうかと言われています。
そんなスイカズラですが、お酒にすると独特の甘みでちょっと苦手な人も多く、飲むよりも簡単な「スイカズラ湯」に利用した方が私たち現代人にはおすすめ。
4月~6月ごろのスイカズラの茎や葉を集めて、良く洗い、カラカラになるまで陰干しします。
それを保存しておき、スイカズラ湯に入りたいときは、100グラムをネットに入れて水1ℓで煎じ、それをネットごとお湯に混ぜてスイカズラ湯にすると湿布よりもマイルドでありながら、消炎鎮痛作用が長持ちするスイカズラ湯に早変わりします。
自然の痛みは自然の物で。
夏場の植物を保存して、秋から冬への備えとしましょう!!