- 「食間」と指示のあるものは、いつ飲めば良いのですか?
-
「食間」とは、食事をとってから約2時間が経過した時間を指します。食事と食事の間のことですので、食事中に服用するという意味ではありません。服用時間はお薬の性質に基づき決められますので、定められた時間に飲まないと効果に影響を及ぼしたり、副作用を生じたりすることがありますので、指示のとおりきちんと服用するようにしてください。
食前 食事の約30分から1時間前
食直前 食事のすぐ前
食直後 食事のすぐ後
食後 食事の後、約30分以内
食間 食事の後約2時間後
就寝前 寝る直前、または30分~1時間前
- 食事が不規則で1日3回食べられないのですが、お薬は3回飲まないといけませんか?
-
1日3回毎食後と指示のあるお薬は、一般的には食事をしてなくても3回飲むほうが良いとされています。食後に服用と薬袋に書いてあったため,食事をしなかったのでお薬を飲んではいけないという考えは間違いです。糖尿病など食事で血糖が上がるのを調節するお薬などを除いて、ほとんどのお薬は食事をしなくても服用することが可能です。お薬によってはよくないケースもあるため食事や生活のパターンが不規則な方は、ご相談ください。
- お薬を水以外で飲んでもよいのですか?
-
お薬と相性の悪い飲み物もありますので、水または湯冷ましで飲むのが原則です。また最近はお茶で飲んでも問題ないとされています。
お酒
アルコールは、多くのお薬と相互作用を起こしやすい飲み物です。一般的にはお薬の肝臓での代謝が抑制され、お薬の効き目や副作用が強くなることがあります。睡眠薬や血糖降下剤は特に注意が必要です。
牛乳
一部の抗菌剤や抗生物質、便秘薬などでは牛乳に含まれるカルシウムと結合して吸収されにくくなり、お薬の効き目が弱くなります。
コーヒー・ドリンク剤
これらの飲み物はカフェインを含んでいます。市販の総合感冒薬などにもカフェインが含まれており、飲み物とお薬のカフェインが重なって頭痛やいらいらがでることがあります。
グレープフルーツジュース
グレープフルーツに含まれる成分が酵素の働きを阻害します。その結果、お薬の種類によってはお薬の効き目に影響を与えることがあります。
- 薬の錠剤を砕いたり、カプセルをはずして服用してもかまいませんか?
-
医薬品は、製造の段階でいろいろな工夫(吸収性や味、におい等を考慮して)がされていますので、勝手にかみ砕いたり、カプセルをはずして服用しないでください。
飲み込みにくいなど服用に不都合がある場合は医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
- 大人(15歳以上)の用法・用量しかない医薬品を子供に服用させたいので、1包の半分または錠剤を砕いて半量服用させてもよいでしょうか?
- 用法・用量が大人(15歳以上)のみの医薬品をそのまま単純に分けたり、錠剤を砕いて服用させないでください。
- 5~14歳適応の小児用トローチを4歳の子供に服用させてよいですか?
- 5歳未満のお子さまには服用させないでください。4歳以下のお子様はのどにつかえる可能性があります。
- 説明文書に「高齢者は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること」と記載されているのはなぜでしょうか?
- 高齢者では、肝臓、腎臓等の機能が低下している場合があり、薬の作用が強く現れる可能性がありますので、「医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」と記載しています。
- 薬瓶の中に入っている乾燥剤を、子供が誤って飲んでしまいました。 大丈夫でしょうか?
-
医薬品に使用される乾燥剤は、シリカゲルまたは塩化カルシウムがほとんどです。いずれも毒性は弱いですが、誤って飲んでしまった場合は医師に相談してください。
参考
シリカゲルの毒性は低く、ほとんど吸収されません。 塩化カルシウムの毒性も低く、味が苦いため、子供が誤飲したときは泣き出すことが 多いです。なお、塩化カルシウムは口腔や食道に弱い刺激が報告されています。
- 漢方薬を食前に飲むと気分が悪くなるので、食後に飲んでもいいですか?
-
漢方薬が食前または食間に処方されるのは、空腹時に服用すると有効成分の吸収が良いと言われている為です。どうしても気分が悪くなるのであれば、食後に飲む方が良いと思われますので、処方医に相談して変更してもらって下さい。
- お薬を保管する際に、注意することは何ですか?
- 高温、日光、湿気を避けて、乳幼児や小児の手の届かない場所に保管してください。また、誤用を避けるために、内服薬と外用薬を区別して保管することもポイントです。
- 説明文書に「5~6回服用しても症状の改善が見られない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」とありますが、なぜですか? (1日3回服用タイプのかぜ薬の場合)
-
普通のかぜであれば症状の改善は2~3日で見られるため、5~6回服用しても症状の改善が見られないようであれば、症状の悪化や他の疾患なども考えられますので、その場合には服用を中止し医師、薬剤師又は登録販売者に相談して指示を受ける必要があります。
- かぜ薬を飲んでいますが、頭痛がとれません。鎮痛薬を一緒に飲んでよいですか?
- 一般にかぜ薬には解熱鎮痛成分が配合されていますので、鎮痛薬を併用することは成分の作用がかさなることで副作用が現れる可能性があります。従って、併用はしないでください。
- 私の父(70代)ですが、かぜ薬を服用後、尿の出が悪くなったことがあります。 薬のせいでしょうか?
- かぜ薬に配合されている抗ヒスタミン剤の影響で、前立腺肥大の傾向がある方は一時的に尿の出が悪くなる場合があります。尿の出の悪いことが続くようであれば一度医療機関を受診されることをお勧めします。
- 説明文書に「緑内障のある方は相談」となっていますが、なぜですか?
- かぜ薬の成分として配合されている抗ヒスタミン剤などは、緑内障の方が使用すると眼圧が上昇したり、症状を悪化させる可能性がありますので、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
- 妊娠していますが、かぜ薬を飲んでも大丈夫ですか?
-
妊娠中にかぜ薬を服用する場合は、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
特に、出産予定12週以内の妊婦の方は解熱鎮痛成分であるアスピリンやイブプロフェン等が配合されたかぜ薬を服用することはできませんのでご注意ください。
- 母乳を与えていますが、かぜ薬を飲んでもよいですか?
- かぜ薬に入っている成分によっては、授乳中の方は飲んではいけない場合もあります。服用される前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
- 説明文書に「服用後、乗り物又は機械類の運転操作をしないでください」と記載されているのはなぜですか?
-
かぜ薬の有効成分の中で、鼻みずやくしゃみなどに効果のある成分の抗ヒスタミン剤や、せきを鎮めるコデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩は、人により眠気が現れることがあるため、これらの成分の入ったかぜ薬を服用した後には機械類や車の運転操作はしないでください。
- かぜ薬によって重篤な副作用が現れる場合があると書いてありますが、もしその場合には、どのような疾患や症状なのでしょうか?
-
かぜ薬の配合成分によって、まれに重篤な症状としてショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)などを起こすことが報告されています。ショック(アナフィラキシー)は服用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等が現れる症状です。皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)は高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水ぶくれ等の激しい症状が、全身の皮膚、口や目の粘膜に現れる症状です。このような症状が現れた場合は、かぜ薬の服用を直ちに中止し、速やかに医療機関で適切な処置を受けてください。
- 頭痛もちのため、解熱鎮痛薬を長年にわたって毎日飲んでいます。 このまま飲み続けていて大丈夫でしょうか?
-
長期に連用はしないでください。
長年頭痛が続くようでしたら何か隠れた原因があるかもしれませんので、 医療機関を受診してください。
- 解熱鎮痛薬を服用しましたが、1時間たっても歯の痛みがおさまりません。成分の異なる他の解熱鎮痛薬をさらに追加して服用してもよいでしょうか?
-
成分が違うからといって、すぐに他の解熱鎮痛薬を追加して服用しないでください。
成分の作用が重なることで、副作用が現れる可能性があります。
初めに服用した薬の用法・用量に記載してある服用間隔を経過した後に服用してください。
また、解熱鎮痛薬を服用しても、痛みが引かない場合は、なにか他の病気が原因で症状が起きている可能性もありますので、医療機関を受診してください。
- 便秘薬(緩下剤)を就寝前に服用しましたが、効果が見られないのですが?
-
服用した薬は小腸で食物と一緒になり大腸に運ばれます。 食事の内容がタンパク質に富んでいると大腸に届くまでに約6時間、脂質を多く含んでいる場合は約8時間かかると言われています。
また、お客様の体調や体質などには個人差がありますので、大腸に届くまでの時間が異なり、排便時間が遅れることもあります。
1週間程継続し、改善傾向や何らかの効果があるようであれば引き続き服用いただき、効果が見られない場合は医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
- 便秘薬を服用しています。便の色が黒色がかった緑色になったのですが、この薬のせいでしょうか?
-
便秘薬に配合されている薬剤(成分)や食事などの影響によって便の色が変わることがあります。 特に「参考」に掲げる薬剤を服用(併用)すると黒色や緑色の便になることがあります。
原因は薬剤(成分)そのものの色であったり、薬剤(成分)が体内で変化して起こることがありますが、多くは一時的なもので、便秘薬の服用を中止すると正常にもどります。
なお、黒い便が続くようでしたら胃・腸管などからの出血の可能性も考えられますので、早目に医療機関を受診してください。<参考>便の色が変わる薬剤一覧
黄 色 大黄末、センナ、サントニン
黒 色 ビスマス剤(次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス)、鉄剤、プロトポルフィリン二ナトリウム、薬用炭、アスピリン、ヘパリン
緑 色 インドメタシン、銅クロロフィリンナトリウム配合剤
赤 色 セフジニル、テトラサイクリン、フェノールフタレイン系緩下剤、ペンタゾシン、センナ
橙赤色 リファンピシン
灰白色 硫酸バリウム、乾燥水酸化アルミニウム・ゲル、合成ケイ酸アルミニウム(ノルモザン他)、バルプロ酸ナトリウム徐放剤
- 花粉症に鼻炎用内服薬を服用しています。説明文書に「長期連用しないこと」とありますが何日ぐらいまでなら大丈夫ですか?
-
鼻炎用内服薬は、あくまでも対症療法であり、症状があるときだけ服用し、治まれば休薬するので、長期連用するものではありません。効果が認められるときでも、1週間位を目処に服用してください。
症状が続くようであれば医療機関を受診してください。
- 緑内障の持病があるのですが、鼻炎用内服薬を使って大丈夫でしょうか?
- 一般に鼻炎用内服薬には眼圧を上げる成分が含まれている場合が多く、緑内障を悪化させる可能性がありますので、本剤を服用する前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。